【各駅評論#34】津軽鉄道深郷田駅写真集 教習所もビックリ縦列駐車不可避な駐車場!?

交通研究

青森県内の駅を色々な角度から評価し、

使いやすさを浮き彫りにしていくシリーズ企画、

題して「各駅評論」。

34回目は中泊町にある、

津軽鉄道深郷田駅を視察。

1932年(昭和7年)に開業した、

津軽鉄道では歴史ある駅だが、

実は1943年(昭和18年)に営業が一旦休止。

その後1955年(昭和30年)に復活するという、

青森県内でも珍しい歴史を持つ駅である。

また、毘沙門駅や川倉駅と並び、

一部の普通列車が通過。

小さな秘境駅と扱われがちだが、

かつては通過駅のある列車を準急としていたようで、

実際のところ駅周辺はそこまでの秘境駅感はない。

ということで、視察のほうへ参ろう。

アクセスは良いか?(主に国道・県道から、道幅は広いか?)

深郷田駅へは県道103号よりアクセス可能。

道路環境はご覧のように片側1車線が確保されており、

センターラインも明確に引かれているため、

走りやすい道と言える。

案内標識は駅の手前には存在しないが、

国道339号より分岐する交差点の青看に、

「深郷田駅」が記載されているため、

これを目印に進んでいくと良いだろう。

なぜかローマ字表記が「Hukoda」になっているのはご愛嬌。

パークアンドライドは整っているか?

駅北方には何と、

乗用車1台分程度を想定したであろう、

ぱっと見待避所とも見える駐車場が整備されていた。

無論、縦列駐車でなければ駐車できない仕様で、

どことなく教習所を彷彿とさせる。

果たしてこのスペースを利用している人は誰なのだろうか・・・

因みに深郷田駅の1日乗降人員データでは、

2015年時点で20人。

前回投稿した十川駅の実に2倍の利用者数がいるということだ。

五所川原市内にあり、

全列車が停まる十川駅に対し、

深郷田駅のほうが利用者数が多いものの、

一部普通列車が通過するというのだから、

乗車率に関しては当駅のほうが高いことになる。

実に摩訶不思議な事象だ。

駅舎・待合室は綺麗か?(築年数ではなく、手入れがきちんとされているか?)

駅舎兼待合室はヒバの木で造られた木造タイプ。

ホームと併せ、

津軽鉄道の駅でも1位2位を争うほど、

“ザ・シンプル”な設計である。

比較的最近改良工事が行われたのか、

ホームの舗装が新しい。

入口ドアの上部には、

木彫りの駅銘板が設置されており、

ちょっとしたおもてなし精神が働いている。

津軽鉄道で製作したのか、

それとも駅周辺の地域住民によって設置されたものなのかは不明だが、

これはこれで味があっていい。

駅舎兼待合室の内部はご覧のような造り。

どことなく十川駅と内装が酷似しているが、

床に関してはしっかりとコンクリートであるため、

こちらのほうが安定感がある。

尚、駅舎兼待合室内は清掃が行き届いていた。

座布団や花壇はないが、

窓には手作りのツリーが飾ってあるなど、

利用者への遊び心が働いていると実感した次第である。

トイレは整備されているか?(ある駅は綺麗か、暖房便座か、石鹸はあるか)

お察しの通り、

深郷田駅にはトイレは無し。




バリアフリーが保たれているか?(ホームまでの段差の有無)

これほど小さな無人駅である深郷田駅だが、

バリアフリーに関してはしっかりと対応。

画像のようなスロープと手すりがご丁寧に整備されている。

更には、津軽鉄道の駅では珍しく、

黄色い点字ブロックも敷かれており、

車いす利用者や障がい者にも配慮した設計である点に関しては、

評価が高い。

駅名では「ふこうだ(不幸だ)」であるが、

むしろこれほど親切設計なバリアフリーが整備されているのだから、

高齢者にとっては”幸福”であろう。

裏口は整備されているか?(裏口が地理的理由上必要ないと判断した駅は自動的に3点加算)

駅周辺は住宅が点在しているが、

基本的には田園地帯となっている。

両方から平等にアクセス可能な動線になっているため、

裏口の必要性はないと判断。

総括

項目 点数 備考
アクセスは良いか? 4 道幅の広い県道に接しており、分かりやすい
★▲パークアンドライドは整っているか? 1 乗用車1台分程度の駐車スペースがあるが、利用者がいるかどうかは不明
駅舎・待合室は綺麗か? 4 清掃は行き届いていた
★▲トイレは整備されているか? 0 トイレは無し
バリアフリーが保たれているか? 4 駅の規模の割にはご丁寧にスロープ、点字ブロックが整備されている
★裏口は整備されているか? 3 両側から平等にアクセス可能なため、裏口の必要性はない
■おもてなしがされているか? 0 座布団や花壇は無かったが、駅舎兼待合室の窓にツリーが飾られており、その点に関しては遊び心が取り入れられている
合計 16 利用者数の割にはバリアフリー設計がしっかりとしており、地域事情に寄り添った造りであるのは好印象
項目別評価基準の詳細(点数の付与方法)はこちら:【やや重要】シリーズ「各駅評論」における評価基準の補足
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※2024年3月24日視察

※全駅視察終了後に評価を調整する可能性あり。

 

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