【各駅評論#17】五能線追良瀬駅編写真集 駅舎とホームが異様に離れた変態設計!?

交通研究

青森県内にある新幹線・在来線の駅を色々な角度から評価し、

それぞれの駅の使い勝手の良さを浮き彫りにしていくシリーズ企画、

題して「各駅評論」。

17回目は、深浦町にある追良瀬駅を視察。

青森県で”おいらせ”と言えば、

南部地方にあるおいらせ町、

もしくは十和田市にある奥入瀬渓流のほうを思い浮かべると思うが、

今回視察したこの”おいらせ”は、

あくまでも深浦町にある地区の名前。

果たして追良瀬駅周辺は、

有名観光地として名高い奥入瀬渓流に負けないほど、

マニア的に魅力あるところなのか!?

◆アクセスは良いか?(主に国道・県道から、道幅は広いか?)

追良瀬駅へは国道101号からアクセスする形になるが、

町道に入り組むようになっているため、

そこへの道のりは少々分かりづらいが、

流れは比較的単純である。

とりあえずは、1枚目の画像に映っている「追良瀬駅」の案内標識に従い、

郵便局のある通りを道なりに進む。

駅までは住宅が集中する光景が見られるが、

道なりに進むと三叉路の交差点に突き当たる。

その左側奥の黄色い建物が追良瀬駅だ。

駅前道路(3枚目の写真)に当たる部分は1車線の道幅であるが、

すれ違いに関しては多少余裕のあるスペースをキープしている。

但し、国道101号に接続する手前の箇所はいたずらにもすれ違い困難w

とまあ、追良瀬駅は五能線の駅の中でもアクセスが複雑な部類に入るが、

最初はとっつきづらいものの、

慣れれば割と単純な道のりであろう。

尚、追良瀬駅とその周辺の住宅地は海に近いため平地であるが、

国道101号が高台にある影響で、

多少きつめの勾配になっている。

写真では、右上にガードレールが設置されているが、

これが国道101号。

手前側が追良瀬駅であるが、

ここから見ると思った以上に国道101号は高台を走っているのがうかがえる。

オマケに急勾配+急カーブであるため、

スピードの出しすぎには注意が必要だ(走り屋にとっては嬉しいかも?)。

また、左側には墓が見えるが、

これまた絶妙な位置に鎮座している。

◆パークアンドライドは整っているか?

追良瀬駅でのパークアンドライドは何とも絶妙。

駅舎左側には申し訳程度に車2台分程度、

駅舎右側(3枚目)は未舗装であり、

3台分程度の駐車できるスペースが確保されているが、

後者は道幅が狭いためあまりおすすめできない。

というか、コンクリートブロックの残骸が散乱しているため、

下手な運転をすれば車のボディに傷がつきそうである()




◆駅舎・待合室は綺麗か?(築年数ではなく、手入れがきちんとされているか?)

五能線の駅にしては珍しい、

見た目も頑丈そうな塗り壁式の駅舎である。

しかも、写真で見る以上に現物は案外大きめであった。

黄色い塗装を纏っており、

夕日に差し掛かっても周辺の景色に溶け込むようなデザインであろう。

駅舎兼待合室はご覧の通り。

やはり外観から想像した通り待合スペースは広めであり、

ベンチが8つほど設置されていた。

一部のベンチには座布団が置かれており、

地域住民によるおもてなしの心も感じさせられる。

尚、駅舎兼待合室内は清掃が行き届いていた。

ホームの様子がこちら。

五能線の駅の中では割と珍しい、

カーブを描いたホームとなっている。

そして、利用者数が少ないため、

ホーム先端部分に加え、

人の乗り降りがない内側の箇所は、

お決まりの砂利仕様となっているのが分かる。

尚、お気づきの人もいるかもしれないが、

追良瀬駅のホームには白線すら引かれていないという状況。

それほど利用者数が少ないということを物語っている(驫木駅ですらあったのに)。

◆トイレは整備されているか?(ある駅は綺麗か、暖房便座か、石鹸はあるか)

無人駅でありながら、

実は2021年までトイレが設置されていたという追良瀬駅。

どおりで駅舎兼待合室の規模が無人駅の割には大きいわけである。

1枚目の写真では、

左側に扉が、

右側には奥のほうに謎のスペースがあるが、

トイレは一体どちらのほうに置かれていたのだろうか?

詳細は不明だが、

予想では左側に扉があるため、

恐らくはそこがかつてのトイレであったと思われる。

しかしながら、コロナウイルスによる鉄道会社の合理化の影響で、

維持にカネがかかるということから、

全国的に駅のトイレの撤去が加速している。

この追良瀬駅もその波にのまれたということだ。

◆バリアフリーが保たれているか?(ホームまでの段差の有無)

駅前道路に多少傾斜がついているため、

駅舎兼待合室への階段は4段程度で済んでいる。

また、駅舎兼待合室からホームへは段差が一切なく、

シームレスな移動が可能なお年寄りリスペクト設計になっている。

それにしても、2枚目の写真を見ると、

駅舎兼待合室とホームとの距離がやたら離れているのが不思議だが、

これは後述する内容で明らかになる。

◆裏口は整備されているか?(裏口が地理的理由上必要ないと判断した駅は自動的に3点加算)

ホームからは遠目に日本海が見える、

五能線の駅の中でも隠れた絶景駅。

しかし、ご覧の通り住宅などは一切存在しないため、

当シリーズのルールに則り自動的に3点とする。

◆おまけ

駅舎兼待合室の右隣に、

コンクリートブロックや木板の残骸などを確認。

ここにはかつて何があったのだろうかw

そしてこちらは駅舎兼待合室の左隣に、

ホームへつながる階段の残骸が残っていた。

かつてはここからホームに行ける設計になっていた模様。

先ほど、駅舎兼待合室とホームとの距離がやたら長いと先述したが、

こちらの写真を見てもらえれば薄々気づく人もいるだろう。

そう、追良瀬駅はかつて島式ホーム1面2線を擁していたのだ。

駅舎兼待合室とホームを結ぶ通路の跡地には、

もう一本線路が走っていた。

その面影があって今のような変態設計となっている。

というか、全体的に残骸が多くないか?w

◆総括

項目 点数 備考
アクセスは良いか? 2 国道101号から多少入り組み、道幅もやや狭い
★▲パークアンドライドは整っているか? 3 砂利ではあるが駐車スペースは5~6台ある
★駅舎・待合室は綺麗か? 4 清掃が行き届いていた
★▲トイレは整備されているか? 0 2021年までトイレが存在していた
バリアフリーが保たれているか? 3 入口の階段が4段ある以外は段差なし
★裏口は整備されているか? 3 裏口を整備する必要性なし
合計 15 アクセス性は良いとは言い難いが慣れれば簡単な道順である
項目別評価基準の詳細(点数の付与方法)はこちら:【やや重要】シリーズ「各駅評論」における評価基準の補足
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※2023年3月6日視察

※全駅視察終了後に評価を調整する可能性あり。

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