今日も昨日に引き続き青い森鉄道についての研究を行いたいと思います。
今回は青い森鉄道の売り上げや利益といったお財布事情について深く触れていきましょう。
ということでまずは前回も掲載した青い森鉄道の概要をもう一度ご覧いただきたいと思います。
本社所在地 | 青森県青森市篠田1丁目6番2号 |
設立 | 2001年(平成13年)5月25日 |
業種 | 陸運業 |
事業内容 | 旅客鉄道事業 他 |
代表者 | 代表取締役社長 千葉 耕悦 |
資本金(2019年3月31日現在) | 29億円 |
売上(2019年3月期) | 58億5829万円 |
営業利益(2019年3月期) | 1億4359万円 |
従業員数(2018年4月現在) | 330名(プロパー社員195名、JR出向者等98名、契約社員等37名) |
まず、青い森鉄道の2019年度末時点での売り上げは約59億円となっていますね。
売り上げというのは文字通りどのぐらいカネを稼いだかを表す指標であり、
営業活動において発生した売上原価などの費目も込みで算出されるものです。
従って、より純粋な売り上げを出したければ、
売り上げの1ランク下に相当する売上総利益(別名:粗利益)を参考にします。
そこからさらに純粋な売り上げを出したければ、
売上総利益から販売管理費を除外した営業利益を、
またさらに純粋な売り上げを出したければ、
営業利益から営業外収益や営業外費用という費目を除外した経常利益をそれぞれ参考にします。
最終的にはあの煩わしい税金といった費目などをすべて取り除いたものが当期純利益としてたたき出される仕組みになっています。
なので、最も純粋な売り上げを知りたいときには、
この当期純利益を参考にするとよいでしょう。
話を戻しまして、
新幹線の開業でJRから経営分離された第三セクター鉄道は現時点で全国に8か所ありますが、
これらと比較して青い森鉄道の売り上げや当期純利益などはどのぐらいあるのか気になりますよね。
ということでその8つの鉄道会社の指標を比べてみたいと思います。
会社名 | 売り上げ | 営業利益 | 当期純利益 |
道南いさりび鉄道 | 約16億円 | 約▲2億円 | 0円 |
青い森鉄道 | 約59億円 | 約1億円 | 約1億円 |
IGRいわて銀河鉄道 | 約44億円 | 約▲1億円 | 約1億円 |
しなの鉄道 | 約45億円 | 約2億円 | 約1億円 |
えちごトキめき鉄道 | 約37億円 | 約▲7億円 | 約▲7億円 |
あいの風とやま鉄道 | 約56億円 | 約▲1億円 | 700万円 |
IRいしかわ鉄道 | 約24億円 | 約4億円 | 約2億円 |
肥薩おれんじ鉄道 | 約17億円 | 約▲7億円 | 約▲3000万円 |
いかがでしょう。
分かりやすいよう費目ごとに赤文字をトップ、
青文字をワーストで表してみました。
こうしてみると青い森鉄道の売り上げは8つの中では最も多くなっているのが分かります。
であれば利用者数がダントツ多いのか?
と思うかもしれませんが、
実際はそこまで多くはありません()
要因としては営業キロが”すべての”第三セクター鉄道の中で2番目に長いということ(1位は三陸鉄道)、
あとは貨物列車からの線路使用料がたらふく入っていることが挙げられるでしょう。
旅客数的にはそこまで多くはないので、
長い営業キロや線路使用料といった面で売り上げをカバーしているものだと思われます。
営業利益や当期純利益はまあそこそこといった感じでしょうか。
ほか、IRいしかわカジノ鉄道()についてですが、
営業キロは上記8つの中でも一番短いため売り上げは少ないですが、
その代わり利用者数が多いため営業利益及び当期純利益では1位となっています。
いかに効率よく稼いでいるかがうかがえますね。
逆にえちごトキめき鉄道や肥薩おれんじ鉄道は利用者数が少ないため営業利益と当期純利益が赤字になっており、
特にえちごトキめき鉄道は営業利益及び当期純利益が最下位にランクインしています。
にしても7億円の赤字は小手先程度では解消は難しいでしょうね。
改めて財務指標を比較してみると、
どれだけ各鉄道会社が儲かっているかといった収支力が一目で分かって面白いですね。
ということで今回は青い森鉄道のお財布事情について解説しました。
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