2024年の仕事始めの日である1月4日付の東奥日報より、
これまたぶっ飛んだ報道がされたので解説していこう。
青森市は1月3日、
来年度に向けた新たな中心市街地活性化ビジョンの策定を行っていると発表。
どうやら記事によると、
JR青森駅東口駅ビル建設や国際ホテル再開発等の他にも、
水面下で複数の再開発計画が進行しているらしい。
西青森市長も、
「これほど切れ間なく再開発が進んでいる街はそうない」
とコメント。
そこで青森市のほうでは、
先述の中心市街地再開発と並行して、
青森市営バスの路線網を改造(再編)することも明らかにした。
加えて今度は、
青い森鉄道との連携を強化することも明言している模様。
西青森市長曰く、
「人口減少社会では都市機能を分散させることが難しい」
「中心街と住宅街、住宅街と住宅街を電車やバスで結ぶことが重要」
とし、
現在アリーナが建設されている青森操車場跡地への、
青い森鉄道の新駅設置を最も重視しているという。
また、これにより、
「市内各駅を起点としてバス路線の抜本的な見直しが可能になる」
「南北にバスを走らせるよう路線を再編できる」
と”強く“コメントしている。
西青森市長の考えを解釈すると、
鉄道は主に市内東西エリアを、
バスは駅を拠点とし、
市内南北エリアをそれぞれ結ぶことに重きを置くというニュアンスだ。
確かに現在の青森市営バスは、
最も大きい拠点が青森駅であり、
そこから東西南北方面へバス路線網が張り巡らされている。
特に浅虫温泉駅行のバスは所要時間が約1時間と、
市営バスの中でもロングランな運用となっているのが現状。
ということは、だ。
仮にこの浅虫温泉駅行のバスを再編するとなれば、
例えば青森駅から久栗坂までの道のり場合、
青森駅から青い森鉄道に乗って野内駅まで行き、
野内駅からは市営バスで久栗坂へ行くという動線が思い浮かばれる。
これにより全体の所要時間も短縮でき、
市営バス側としても運行経路をコンパクトかつ強靭化できる。
もう一つのルートとして挙げてみると、
青森駅から戸山団地までの道のりの場合、
まず、青森駅から最寄りの小柳駅あたりまで青い森鉄道に乗り、
小柳駅から市営バスで戸山団地へ行くという動線が想像できる。
つまるところ西青森市長は、
駅を拠点とし、
そこから市営バスを走らせるという、
いわゆるフィーダー化を推進したいのではないかと思われる。
確かに、運行距離が長いバスだと、
冬場の積雪時など遅延が多発するリスクが増え、
サービス低下になりかねない。
それよりかは市営バスをフィーダー化し、
鉄道とバスの利用の棲み分けをしっかり行うことで、
全体の移動時間を短縮したほうがメリットがあるということだ。
さて、もしこの市営バスのフィーダー化が進めば、
青森市営バス史上、
大規模な路線改造が行われる可能性が出てくる。
が、問題は青い森鉄道のほう。
フィーダー化するということになれば、
勿論だが乗換拠点に値するレベルの設備を整わなければならない。
しかし現状のところどうであろうか。
各駅評論でも解説している通り、
特に青い森鉄道の東青森駅、小柳駅、矢田前駅あたりは、
駅前にバス停すらない。
中でも問題児は矢田前駅であり、
駅周辺はあの迷路のような住宅街。
道幅も狭く、
バスの車両が進入するには到底困難である。
あそこにどうやって乗換拠点を整備するかが課題となるだろう。
とまあこんな感じで、
青森市営バスと青い森鉄道の乗換拠点整備には大きな課題が山積しており、
来年度どのような計画をぶち上げるか注目だ。
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