青森市営バス史上初の冬ダイヤ導入&まさかの岩手県北自動車が委託に参戦!?

交通研究
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史上初!青森市営バスで冬ダイヤ導入

青森市は2019年10月21日、

青森市営バスで史上初となる「冬ダイヤ」を導入することを明らかにした。

冬ダイヤなので、

文字通り冬季の間のみのダイヤであり、

実施期間は2020年3月22日までとなっている。

そして、冬ダイヤでは通常ダイヤよりも路線と本数を増やす。

路線については4路線増の40路線に、

本数は平日23便増の882便、

休日は14便増の757便にそれぞれ増やす。

もともと青森市営バスでは冬季になると利用者が増えることから、

随分と前まで増便の声が上がっていた。

ただでさえ世界一(30万都市では)の豪雪都市である青森市なので、

夏場は自転車や徒歩で通勤通学していた利用者が、

一気にバスのほうへ駆け込む形になっていたため、

冬季になると急に利用者が増えるというわけである。

岩手県北自動車が委託に参戦!?

さらに驚くべきことは、

何と青森市営バスの一部路線で、

あの岩手県北自動車が委託を行うことが判明したのだ。

民間事業者への委託は弘南バスに続き2例目であり、

県外の事業者が名乗り出るのは史上初である。

今回は青森市が県内のバス事業者に意向調査を行った上、

岩手県北自動車が契約に合意したという経緯である。

なお、青森市内に岩手県北自動車のバスが走るのではなく、

あくまでも岩手県北自動車の運転士が青森市営バスの車両を使って運転する。

委託を担当するのは、

国道線、新町線、新城線など8路線の一部であり、

1日36便を予定している。

最近委託が増えているのはなぜか?

弘南バスに続き2例目となる、

岩手県北自動車による運行委託であるが、

なぜ最近になってからこのような委託が増えているのだろうか?

その理由は、

青森市営バスの中長期経営計画である「チャレンジプラン」を2018年に策定したからである。

チャレンジプランでは、

冬季利用者増のための増便や、

運行の定時性向上を計画に盛り込んでいる。

委託する理由としては業務効率化や、

増便による運転士を補うためだと思われる。

やはり民間委託のほうが人件費がかからないためだろうか?

岩手県北自動車は青森市に事業所を構えた

岩手県北自動車は2019年10月25日、

青森市に営業所を新設した。

場所は調べたところ、

三内(さんない)の県立美術館の西側に構えており、

新青森駅や青森ICに近い立地となっている。

どことなくバス会社の営業所は国道付近にあるケースが多いが、

やはりそちらのほうが何かと便利なのだろうか。

そのような経緯もあって、

市営バスの運行委託に踏み切ったのだと思われる。

因みに、岩手県北自動車は2017年、

南部バスを喰った(基、買収した)こともあり、

青森県との関係性がより深まっている。

さらに岩手県北自動車は昨年、

「MEX」という新たな高速バス(青森~東京間など)の運行を始めており、

じわじわと勢力を拡大している。

ただ、岩手県北自動車はこれまで公営バスの運行経験がないので、

今回が初となる。

今後さらにどのような動きが見られるのか目が離せない。

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