青森県内の駅を色々な角度から評価し、
使いやすさを浮き彫りにしていくシリーズ企画、
題して「各駅評論」。
25回目は藤崎町にある林崎駅を視察。
前回の板柳町と並んで、
リンゴの名産地として名高い藤崎町にあるこの林崎駅。
駅周辺はご覧のようにだだっ広いリンゴ畑が360度に広がっており、
これほどリンゴ畑を強調させる駅はまずない。
むしろ、全国民が思う最も青森らしい駅なのかもしれない。
そんなリンゴ畑に囲まれた林崎駅を視察していこう。
◆アクセスは良いか?(主に国道・県道から、道幅は広いか?)
林崎駅は津軽半島を貫く国道339号の旧道とバイパスの、
ちょうど真ん中に位置しており、
いずれからもアクセスが可能。
最も分かりやすいのはバイパスからであり、
小さい無人駅ながらも案内標識はもれなく設置されている。
途中、県道199号に入るが、
案内標識に従い右折し道なりに進むとたどり着ける。
逆に旧道からだと案内標識も無ければ道順も多少複雑であるため、
所見では分かりづらいと思われる。
駅前道路はご覧の通り。
1車線でありながら道幅は比較的広く、
建物が少ないため見通しは良い。
すれ違いもそれなりに余裕があると思われる。
尚、2枚目の左側の道路が駅へ通ずるが、
横に謎の三角地帯のリンゴ畑が存在していた。
◆パークアンドライドは整っているか?
お察しの通り、駅前には駐車場どころか、
整備された駐輪場も無いため、
パークアンドライドは皆無に等しい。
駅周辺がリンゴ畑でひしめき合っているため、
用地取得が難しいというのも理由だろう。
◆駅舎・待合室は綺麗か?(築年数ではなく、手入れがきちんとされているか?)
林崎駅の駅入り口は2か所ある。
そのうちの一つが2枚目の写真であり、
お察しくださいの状況()
周辺は草に覆われており、
どことなく自然に還りそうな雰囲気が漂っているではないかw
尚、駅舎兼待合室の隣には、
手すり付きの階段が設置されているため、
こちらの方がしっかりしている印象(1枚目)。
駅舎兼待合室はご覧のように簡素な木造の造り。
細長い駅舎兼待合室にはベンチが8つ設置されているが、
やや砂ホコリが多かった印象。
駅周辺に360度建物がなく、
ドアが当時開きっぱなしであったのが要因かと思われる。
よく強風などで運休する五能線であるがゆえ、
駅掲示板にはバス代行の案内が表示されていた。
駅前までバスが入れないため手前の県道に臨時バス停が設置される模様。
ホームはご覧の通り。
柵がなく盛り土になっているため、
ホームがやや広く見えるという錯覚が起きている。
360度リンゴ畑に囲まれた中で、
ポツンと駅舎兼待合室が佇む風景は地味にエモい。
先端部分に行くと、
何やら新しめのホームが突如として現る。
これは、2007年にホームの有効長が、
3両編成から4両編成へ延長したためだ。
増設されたホームは、
これまた都市部仕様のタイル張りで、
黄色い点字ブロックも敷かれており、
ここだけ別世界のよう。
因みにホーム延長工事前は、
4両編成の列車の場合は前3両のみドア扱い(ドアカット)を行っていたという。
これは五能線の駅の中でも珍しいケースだ。
◆トイレは整備されているか?(ある駅は綺麗か、暖房便座か、石鹸はあるか)
残念ながらトイレは無し。
逆にあったらリンゴ畑に囲まれた駅のトイレとして注目を浴びそうだ。
◆バリアフリーが保たれているか?(ホームまでの段差の有無)
2か所ホームへの入口があるうちの1か所は、
スロープ式となっているため、
車いす利用者でも移動は可能。
ただし、荒れ気味のため移動は慎重に行ったほうが良いと思われる。
◆裏口は整備されているか?(裏口が地理的理由上必要ないと判断した駅は自動的に3点加算)
先述のスロープの入口が事実上、
いずれの方面からも真ん中に位置しているため、
アクセスは平等である。
◆総括
項目 | 点数 | 備考 |
アクセスは良いか? | 3 | 特にバイパスからのアクセスが比較的分かりやすい |
★▲パークアンドライドは整っているか? | 0 | 駐車スペースは皆無 |
駅舎・待合室は綺麗か? | 2 | ベンチがややホコリ気味であった |
★▲トイレは整備されているか? | 0 | トイレは無し |
バリアフリーが保たれているか? | 4 | スロープの入口があるため車いすでも利用可能 |
★裏口は整備されているか? | 4 | スロープの入口が真ん中に位置しているためアクセスは平等 |
■おもてなしがされているか? | 0 | ベンチに座布団、ホームに花壇は無かった |
合計 | 13 | 景色が良く青森らしさ全開の駅であるため、もう少し利用客に寄り添った設備を整えればよいと思われる |
※2023年7月23日視察
※全駅視察終了後に評価を調整する可能性あり。
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