これは残念ですね・・・
6月6日付の東奥日報に載っていましたが、
かねてより計画されていた弘南鉄道大鰐線中央弘前駅の駅前広場整備について、
当面見送られることが判明しました。
見送られた理由としては、
やはり弘南鉄道全体の収支が赤字に転落してしまったことが最大の要因とのことです。
弘前市では2015年7月にこの中央弘前駅前広場整備の計画を策定し、
利便性向上のためバスターミナルなどを整備する予定だったんですが、
計画を立ち上げた直後も肝心の大鰐線が依然として改善されず、
赤字垂らしの状態が続いているところへ、
何と今度はこれまで弘南鉄道の黒字路線であり、
頼りにしていたはずの弘南線についても、
利用者数減少によりこちらも赤字へ転落。
これではさすがに財政的にもマズいと予測し、
実は2019年12月にもすでに計画の一時的中断を申し出たとのです。
一瞬コロナの影響で収支がさらに悪化したからと思っていましたが、
それ以前に年々の利用者数減少により、
すべての路線で赤字をたたき出していたことが一番の要因ということです。
※引用・加工:弘南鉄道大鰐線中央弘前駅前広場周辺利活用計画 5.整備計画
因みに具体的な計画として掲げていたのは、
中央弘前駅と弘前駅などを結ぶためのバスターミナル・タクシー乗り場・一般車両の乗降場に加え、
目玉でもあった中央弘前駅自体の移設工事なんかも組まれていました。
計画では現在地から30メートルほど南側に移し、
その跡地にバスターミナルを造るというものでした。
現在のところ中央弘前駅にはバスターミナルが一切存在しないうえ道幅が狭く、
特に観光客にとってはイマイチどこにあるのか見当がつかず使いづらい、
なんていう意見もさぞかし多いはずです。
そのため広場整備とは別にアクセス道路(都市計画道路3・4・6号山道町樋の口町線)の拡幅工事も進められており、
今は5~6メートルという車1台ちょうどすれ違うことが可能なスペースから、
幅16メートルへと大幅な拡張工事を行っているところです。
詳細;弘前広域都市計画道路3・4・6号山道町樋の口町線 計画図【弘前市決定】
しかしこちらは中断されておらず、
2022年3月を目途に完成を目指しているとのことです。
コストがかかる駅前広場整備はいったん棚に上げて、
とりあえずは道路を拡幅する工事だけ今やっておくという感じですね。
中央弘前駅といえば当ブログで何度も申し上げていますが、
弘前駅とをダイレクトに結ぶ何かしらの交通システムを導入することで、
弘南鉄道の利便性を向上することが期待できます。
その「何かしらの交通システム」とは、
仮に大鰐線がBRTもしくはライトレール転換を図った場合、
弘前駅と中央弘前駅を乗り換えなしでアクセスできるようにすべきという意味です。
現状、弘南鉄道ではそのような考えは今のところ予定していないとのことですが、
少なくともバスターミナルを造って交通拠点として強化していくことは欠かせませんね。
延期となったものの中央弘前駅の改築工事は今後行うはずなので、
どう変わっているかが楽しみです。
★青森の鉄道の”今”をより多くの人に伝えるため、Twitter、Facebook等で当記事のフォロー、ご理解とご強制をお願いいたします() by アオラボ
コメント