【祝】市民が待ちわびた青森駅新駅舎&自由通路開業特集!

青森鉄道ニュース

2021年3月27日、遂に青森駅新駅舎が開業した。

これまで県都代表駅としての役割を担ってきた青森駅だが、

老朽化に伴い早急の改築が望まれていた。

本来ならば北海道新幹線開業時点で新駅舎に移行する予定であったが、

建設資材高騰や市の財政問題などの理由により、

徐々にずれ込んでしまったのである。

そういった背景のもと、

晴れて青森駅新駅舎が開業したことは青森市民の私としても感慨深いものである。

ということで今日は、

青森駅新駅舎および自由通路の内装を写真に収めてきたので順番にご覧いただきたい。




入口~改札口

 

まずは仮通路から改札口までの様子である。

仮通路に関しては、旧駅舎が開催され新駅舎が開業するまでの間使用することになっており、

少なくとも2024年まではこの通路を利用することになる。

もともとこの一帯は関係者以外立入禁止区域であったため、

そこを改良して一般客でも通れるようにしたようだ。

そして念願の青森駅へのエレベーター設置。

東口エレベーターに関しては工事の関係で迂回する動線となっているが、

これで改札階まで楽に移動できるようになった。

新駅舎のイメージ図では今後、

新駅ビルが開業するとともに自由通路が東側正面まで伸びるため、

写真では細い通路を通る形となっているが、

恐らくこの通路は本来ならば職員用の通路であると思われる。

なので新駅ビル開業と同時にこの通路は一般客は通れなくなるのではないだろうか?

そして細い仮通路の階段を上ると、

これまでの青森駅にはなかった「解放感」という仕様が存在しているではないか()

前面ガラス張りであり、

太陽の光が差してだいぶ明るい構内になった。

尚、東口のエスカレーターはまだ工事中であるためこのように階段だけとなっている。

そして改札口はご覧の通り。

改札機の数はこれまでの同じ4機であり、

窓口の向きは自由通路側から見て従来の反対側に位置している。

天井が木目調であるため実に温かみのある内装であろう。

因みに気づいた人もいるかもしれないが、

これまでの案内表示板(出入口や番線表示など)は電光掲示板であったが、

今回からすべて光らなくなっているのがわかる。

つまり、最近開業した高輪ゲートウェイ駅と同じような仕様であるということだ。

これについては恐らくJRが節電目的であえて電光掲示板を導入しなかったからであろう。

まあ、光っていれば見やすいに越したことはないが、

天井にある照明だけでも見えなくはないため、

これはこれで悪くはないと思う。

一方、発車標については従来の3段表示から2段表示へとランクダウン。

あと、津軽海峡線廃止後使用されなくなった電光掲示板についても撤去されている。

節約という意味があると思われるが、

奥羽本線は本数が多いため次の列車の発車時刻も可能な限り表示してもらいたいものである。

また、青い森鉄道に関しては発車標の背景が白くなった。

これは会社が違うということを強調しているのだろうか。

広くなったびゅうプラザと極狭の青い森鉄道窓口

続いて、びゅうプラザ(みどりの窓口)と青い森鉄道の窓口についてである。

まずびゅうプラザは従来よりも広くなったような印象にある。

木目調の天井プラスアルファ黄緑色の床が、

何とも”心の落ち着き”たるものを演出させているかのようだ。

このデザインは私も高評価である。

また、ニューデイズがみどりの窓口内に入ることになった。

かつては窓口の外にあったのだが、

こちらのスペースに関してはあまり変わりはないようだ。

商品棚には旧駅舎の青森駅が印刷されたバックなども売っており、

思わず衝動買いしてしまった次第である()

あとコインロッカーも新たに新設された。

しかし面白かったのが青い森鉄道の窓口。

旧駅舎と比べ急激にスペースが狭くなっているw

軽く計算しても3分の1ないしは4分の1程度まで縮小されているような気がした。

ここは大幅にコスト削減を狙ったようであるが、

さすがに狭すぎやしないかw

まあワンデーパス(1日乗り放題)が自動券売機で購入できるようになってから以降、

利便性は向上したと思われるが、

通学定期券などの購入で長蛇の列ができるかもしれない。

木目調の内装に光差し込む気分の良い自由通路

続いて、こちらも市民長年の要望であった自由通路が遂に開通した。

内装は以前ご紹介した通り木目調ベースであり、

実際に通ってみた人はわかると思うが、

木のぬくもりを感じる木目調に、

晴れていれば太陽光が差し込み、

何とも気分を落ち着かせることができるような雰囲気であった。

南側は全面ガラス張りであるため、

光がダイレクトに入ってくるほか、

複数の線路が見えるため、

電車の往来もここから優雅にうかがえることができるという、

まさにマニア仕様となっている。

また壁側には鉄道関連などの展示スペースとなっており、

旧駅舎や国鉄車両などの展示もされている。

おまけに青い森鉄道のキャラクター「モーリー」も居座っている。

西口にもエレベーターおよびエスカレーターが設置され、

これでようやく青森駅のバリアフリー化が成し遂げられた。

西口についても西側と南側はガラス張りであり、

日中は晴れていれば眩しいほどの明るさが確保されている。

駅名標についてはガラスに印刷されており、

なかなか珍しい仕様である。

また自由通路に関しては24時間利用でき、

管理は青森市であることから市章が印刷されている。

一方、これまで使用されていた仮通路は見事にぶった切られているではないか()

しかしながら西口に関しては、

どっからどうみても新青森駅南口を彷彿とせざるを得なくなっているのが、

何とも微妙な感じである()




跨線橋~青い森鉄道ホーム

続いて跨線橋。

まずはトイレが何とも上質な内装になっているではないか()

新駅舎工事中は旧跨線橋のトイレが使えなかったため、

約1年半ぐらいの時を経て復活となった。

これは用がなくても用を足しなくなるほど綺麗な内装である()

旧跨線橋と通路の幅はそこまで変わらないものの、

壁には観光用や企業の広告の電光掲示板が複数設置されていたりと、

全体的に前より明るくなっている

そしてここも先ほどと同様、

光らない案内表示板に統一されているのがわかる。

尚、北側からは往年使われてきたという重みを感じる旧跨線橋をしっかり見ることができる。

また、こちらも念願のエレベーターおよびエスカレーターが設置された。

やたらエレベーターの外観がギンギラギンなのが面白い。

下りると、旧跨線橋の解体がまだ終わっていないため、

ホームの脇を通るよう案内がされている。

JRホーム

地味に上りと下りのエスカレーターの幅が違っているのが確認できる。

尚、上りが2人分の幅で、下りが1人分の幅となっているが、

まあ下りるより上るほうが疲れるためこうなっているものと思われる。

そしてホームからは旧跨線橋の内部も確認することができ、

思いに浸ることが暫くできるだろう。

5・6番ホームについては旧跨線橋がまだ解体されていないという理由もあってか、

まだエスカレーターが稼働していない

エレベーターのあるところは既存のホームより延長されており、

この部分だけ塗装が新しくなっているのがわかる。

エレベーターの内装についても安定の木目調。

まあこれもこれで上質な雰囲気を醸し出しているため良いだろう。

列車接近表示器が新設

ホームまでくればいつもの青森駅へとまるでタイムスリップするような感覚に陥る。

旧連絡船方面については恐らく今後もこの状態をずっとキープしたままだろう。

そしてホームにはこれまでなかった列車接近表示器が取り付けられていた。

確認したところ、これは接近放送が鳴った数十秒後に、

「列車が来ます・・」という文面が流れるようだ。

本来なら既存の電光掲示板に表示させるのが一般論だと思うが、

システム上無理だったのかもしれない。

また、地味に待合室の内装もリニューアルされていた。

ベンチと壁は白を基調とし、

そこに木の板が取り付けられ、

ちょっとオシャレになっている。




60年余り活躍した旧駅舎

最後に旧駅舎の写真をのっけてお開きとしよう。

旧駅舎は今後解体されるが、

記憶に残すためその前に写真に収めてきた。

旧駅舎は電気が消え、

役目を終えている雰囲気を出している。

普段から電車に乗っている人からしてみれば、

昨日まで利用していた駅舎であるから、

名残惜しい人も多いだろう。

余談だが、画像の通りドトールコーヒーについては新青森駅に移転し、

すでに開業済みである(場所は新幹線待合室内)。

そして散々煽られてきた西口駅舎も役目を終えた。

こちらもしばらくすると解体に取り掛かるだろう。

新跨線橋からは、

旧跨線橋のぶった切られた部分をダイレクトに見ることができ、

何とも生々しい光景である。

ということで以上、長丁場であったが青森駅新駅舎の模様をお送りした。

私を含め、マニアだけでなく青森市民である人にとっても思い入れ深い青森駅。

これまでは昭和の連絡船時代を彷彿とさせる雰囲気に包まれていたが、

遂に3月27日をもって大変貌を遂げた。

しかしまちづくりにおいてはここからが勝負である。

駅舎が新しくなるだけでは永久的に人は中心街にやってこない。

つまり、青森駅周辺の賑わいづくりのはじめの一歩に過ぎない。

これからが非常に重要なミッションであろう。

果たして青森市はここからどう舵を切るのだろうか・・・

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