【三都爆上がり】2024年青森県内公示地価公表 バブル後最大28年ぶり上昇!

地域経済研究

毎年恒例、国交省がこの時期に公表する公示地価(1月1日時点)。

青森県内のデータが明らかとなったので今回も早速分析していきたい。

総観:全用途が28年ぶり上昇という快挙!

用途ごとの変動率は以下の通りである↓

  • 全用途:0.1
  • 住宅地:0.1
  • 商業地:-0.1
  • 工業地:1.1

尚、県内10市別の変動率も東奥日報に載っていたのでまとめてみた。

  • 青森市:0.4(-0.2)
  • 弘前市:0.3(-0.1)
  • 八戸市:0.3(-0.2)
  • 黒石市:-0.7(-0.8)
  • 五所川原市:1.3(0.3)
  • 十和田市:-0.2(-0.1)
  • 三沢市:0.0(-0.1)
  • むつ市:0.1(-0.6)
  • つがる市:1.9(0.6)
  • 平川市:0.6(0.5)

※単位:%、カッコ内は前年値

いかがだろうか。

今年は何とプラスとなった市が8市となり、

前年と比べ5市が上昇に転じたではないか。

やはりコロナ禍による停滞からようやく脱出でき、

再開発計画も各地で浮上していることから、

それが奏功したと言える。

青森市、弘前市、八戸市の3都市が上昇に転じたほか、

その他にも今回はむつ市、五所川原市、つがる市の上昇もひと際目立っている。

五所川原市、つがる市界隈ではエルムやイオンモール周辺の地価が上昇しており、

言うまでもなく生活の利便が整ったエリアを中心に成績がいい。

町村部で言えば藤崎町がすべて横ばい、

おいらせ町は上昇地点が3か所あった。

やはりベッドタウンはいずれも安定の需要があるということだ。

一方、工業地に関してあまり取り上げられていないが、

一覧をよく見ると八戸市卸センターが前年比13.7%と、

ぱっと見バグが起きたかのような上昇率ではないかw

卸センターは観光名所で有名な八食センターの近く。

インバウンド客も多く訪れている。

そういえば昨年においても、

新聞でこの卸センターが取り上げられていたため、

このエリアも引き続き上昇していくだろう。

住宅地上昇率トップ5:青森市と八戸市で独占、上昇率がエグい

順位 所在および地番 価格 変動率
1 青森市西大野3-4-2 50,600 6.8
2 青森市石江4-8-9 54,800 5.0
3 八戸市尻内町鴨ケ池142-4 43,200 4.9
4 八戸市売市1-3-11 55,500 4.3
4 八戸市田向5-21-10 50,500 4.3

※単位:円/㎡、%

住宅地上昇率トップ5は上表の通り。

今回は県都青森市と中核市八戸市のエリアで独占されている。

共通事項としては、

新幹線が乗り入れる新青森駅及び八戸駅周辺が、

それぞれ2位、3位を占めており、

交通の利便性が高いエリアの成績が良い。

尚、新青森駅近くにあるガーラタウンには、

先日メガドンキやイオンシネマという二大巨塔がそれぞれオープン。

今後より一層上昇幅が拡大しそうなエリアである。

一方、八戸駅周辺にあたる尻内町は新幹線開業から20年以上経ち、

ようやく近所にスーパーがオープン。

西口には東北最大級を見込むスポーツ施設(トランポリン施設)の開業も予定されており、

まだまだ発展途上エリアである。

また、郊外の新興住宅街として発展を遂げる西大野と田向が、

それぞれ1位、4位にランクイン(もはや常連だが)。

全体的に見ても前年と比べ上昇率が格段に上がっているのが分かるだろう。




商業地上昇率トップ5:県都青森市独占、県下最大繁華街新町差をつける

順位 所在および地番 価格 変動率
1 青森市新町1-5-9 75,400 5.0
2 青森市青葉1-1-25 85,200 2.8
3 青森市東大野2-7-2外 71,000 2.7
4 青森市八ツ役矢作73-4外 73,700 2.5
5 弘前市田園3-1-14外 48,600 2.1
5 八戸市田向2-12-5 69,400 2.1

※単位:円/㎡、%

商業地上昇率トップ5は上表の通り。

顔ぶれは昨年とほぼ同じであるが、

特記すべき点としては青森市のエリアが上位に集中的にランクイン。

特に県下最大の繁華街を擁する青森市新町が、

ようやく1位に名乗り出たではないかw

このエリアは先般、

22階建てのタワーマンション(複合ビル)計画を突如としてぶち上げた、

青森国際ホテル跡地再開発一帯地区に該当。

そしてそのお隣には複合商業施設「THREE」が昨年オープンしたことで、

これらが上昇に寄与したとみられている。


ということで、今年は以上の結果となった。

昨年と比べ上昇地点が更に増加、

しかも公示地価では28年ぶりの上昇ということから、

今年は歴史的な年となったことであろう。

伸び率はバブル崩壊後最大と言われているが、

果たしてこの好循環をどこまで持ちこたえられるか注目だ。

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