青森県内の駅を色々な角度から評価し、
使いやすさを浮き彫りにしていくシリーズ企画、
題して「各駅評論」。
42回目は大鰐町にある、
弘南鉄道鯖石駅を視察しました。

鯖石駅は青森県大鰐町の北端にある、
弘南鉄道大鰐線の駅。
1981年(昭和56年)には、
大鰐線での快速列車を運行させるために、
大鰐駅寄りへ100メートル移設すると同時に、
列車の交換設備を整備したとのことで、
ちょっと変わった経歴を持つ駅です。
では早速、視察のほうに行きましょう。
アクセスは良いか?(主に国道・県道から、道幅は広いか?)

鯖石駅の最寄りの主要道路は、
国道7号となっていますが、
町道へ分岐する交差点には、
特に案内標識はありません。
初見では少し分かりづらいでしょう。
ただし、当駅北方の踏切には、
鯖石駅と書かれた、
弘南鉄道お手製の大きな看板が設置されているため、
こちらのほうからのアクセスがメインのようです。
パークアンドライドは整っているか?

駅入り口付近には、
ご覧のような駐車スペースが整備されており、
3~4台程度停められる幅があります。
ただし注意点があり、
駅北方からは車での往来ができませんので(歩行者専用通路になっている)、
その場合は駅南方からのアクセスとなります。
また、全体的に道幅が狭いので、
脱輪しないように注意が必要ですね。
駅舎・待合室は綺麗か?(築年数ではなく、手入れがきちんとされているか?)

先述の歩行者専用通路というのが1枚目です。
この細い通路が通り駅への入り口となります。

ホームへの入り口はご覧の通り。
入るといきなり構内踏切が出現します。
地面には「通過列車に注意」と書かれていますが、
昔の快速列車が運転されていた頃の名残でしょう。

ホームの様子がこちら。
黄色い点字ブロックはなく、
白い破線が引かれているのみ。
島式ホーム1面2線ですが、
ご覧のようにホームの幅が非常に狭くなっています。
Wikipediaによると、
かつて鯖石駅は1面1線の単線ホームであったのですが、
冒頭でご紹介したように、
大鰐線での快速列車を運行させるために、
大鰐駅寄りへ100メートル移設すると同時に、
列車の交換設備を整備したため、
このような非常に狭い島式ホームとなった模様です。
駅舎兼待合室に関しても、
細長い構造をしていますが、
その割には入口の扉が4か所と異様に多くなっています。

内部はこんな感じ。
細長い待合室のため、
ベンチもそれに合わせて細長い仕様となっています。
以前視察した、
奥羽本線の大釈迦駅2・3番線ホームにある待合室も、
このような細い構造であったため、
それと似ていますね。
尚、清掃は行き届いていました。
トイレは整備されているか?(ある駅は綺麗か、暖房便座か、石鹸はあるか)

残念!
鯖石駅にトイレはございません。
尚、駅入り口付近にあるこちらの建物は、
継電器を備えた建物となっているようです。
バリアフリーが保たれているか?(ホームまでの段差の有無)

ホームへはこのように6段ほど階段があり、
バリアフリーとは言えない設計ですが、
段差もきついわけではないため、
足腰の悪い人でも頑張れば上ることができるでしょう。
尚、右側にある小さいスロープは、
大鰐線でサイクルトレインを実施しているため、
自転車用のものと思われます。
裏口は整備されているか?(裏口が地理的理由上必要ないと判断した駅は自動的に3点加算)

駅の反対側(地図で言う左側)は、
ご覧のような田園地帯及び川であるため、
裏口の必要性は薄いでしょう。
おまけ

写真では分かりませんが、
鯖石駅のもう一つの特徴として、
列車の発着の仕方が、
基本的に右側通行である点。
日本において道路や鉄道では、
原則として左側通行が取り入れられていますが、
ここ鯖石駅の場合は、
なぜか右側通行を採用しているのです。
写真で言うと左側が大鰐方面、
右側が中央弘前方面になるはずですが、
その逆パターンとなるため、
左側が中央弘前方面、
右側が大鰐方面となっているのです。
と、このように鯖石駅では、
右側通行という謎ルールが存在しますw
総括
| 項目 | 点数 | 備考 |
| アクセスは良いか? | 3 | 国道7号からやや離れており、多少入り組んでいるが、駅北方に案内看板がある |
| ★▲パークアンドライドは整っているか? | 2 | 3~4台程度停められるスペースがある |
| 駅舎・待合室は綺麗か? | 4 | 清掃は行き届いていた |
| ★▲トイレは整備されているか? | 0 | トイレは無し |
| バリアフリーが保たれているか? | 3 | ホームまで数段の階段がある |
| ★裏口は整備されているか? | 3 | 裏口の必要性は薄い |
| ■おもてなしがされているか? | 0 | 座布団、花壇は無し |
| 合計 | 15 | 案内及び駐車スペースをもう少し拡充すれば便利と思われる |
※2024年10月26日視察
※全駅視察終了後に評価を調整する可能性あり。

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