青森県内の駅を色々な角度から評価し、
使いやすさを浮き彫りにしていくシリーズ企画、
題して「各駅評論」。
37回目は野辺地町にある、
大湊線有戸駅を視察。
下北半島の付け根の部分に位置し、
野辺地町で最も北に所在。
住所は小沢平(おざわたい)だが、
有戸地区は駅北方にあり、
それなりの住宅地として栄えている。
一方、ホームから見える陸奥湾や周辺の景色が、
下北半島らしく荒涼としていて何とも絶妙であった。
では、視察のほうへ参ろう。
アクセスは良いか?(主に国道・県道から、道幅は広いか?)
有戸駅は下北半島の大動脈である、
国道279号にほぼ面する形で所在。
案内標識も設置されているため、
初見でも分かりやすい場所にあるだろう。
グーグルマップでは反映されていないようだが、
実際は駅前道路が県道180号に指定されており、
道幅も普通車同士なら簡単に離合可能な設計となっている。
パークアンドライドは整っているか?
有戸駅前にはご覧のような駐車場が整備されており、
普通車なら5台程度まで停められるスペースがある。
国道279号沿道には休憩する場所が限られているため、
下北半島をドライブする際に、
休憩所の一つとして使うのも良いだろう。
駅舎・待合室は綺麗か?(築年数ではなく、手入れがきちんとされているか?)
駅舎兼待合室は、
比較的最近である2019年に改築。
近くにある有戸海岸をイメージしたデザインとのこと。
小さい駅舎兼待合室ながら、
窓が大きいのと、
駅名サインが行書体である点が、
個人的に気に入っている。
天井が高く設計されているため、
建物自体は小さいながらも解放感のある造り。
木調の天井やベンチに加え、
タイル張りの床が、
いいアクセントになっており、
あずましい駅舎兼待合室である。
尚、清掃は行き届いていた。
清掃用具を入れる棚も用意されており、
定期的に掃除を行っているものと思われる。
ホームは1面1線の棒線駅。
停車する列車は最大でも2両編成であるため、
有効長は短めに設定されている(快速しもきたは通過)。
ホームからは陸奥湾が見えるほか、
大湊方には風車が設置されており、
まさに下北半島の原風景を彷彿とさせる駅だ。
因みに、ホーム先端部に「S」と「風」の標識が置かれているが、
これは強風による速度規制区間を示すものとのこと。
大湊線は強風や吹雪で、
度々運休、遅れが発生しているが、
安全上のためにこのような標識が用意されているのだろう。
トイレは整備されているか?(ある駅は綺麗か、暖房便座か、石鹸はあるか)
有戸駅にトイレは無いが、
参考として当駅北側の「有戸地区農村公園」に、
公衆トイレが設置されている。
バリアフリーが保たれているか?(ホームまでの段差の有無)
ホームまでは階段が20段ほどあり、
足腰の悪い高齢者にとっては、
やや上りづらそうな設計だ。
ただ、階段には、
「足元注意」の黄色いステッカーが貼られているため、
その点は親切な配慮がなされている。
裏口は整備されているか?(裏口が地理的理由上必要ないと判断した駅は自動的に3点加算)
有戸駅の裏側はご覧のような田園地帯であるため、
裏口の必要性は薄いと判断した。
総括
項目 | 点数 | 備考 |
アクセスは良いか? | 4 | 国道から分岐する駅前道路に面しており、アクセスは容易 |
★▲パークアンドライドは整っているか? | 2 | 駅前に5台程度の駐車スペースが確保されている |
駅舎・待合室は綺麗か? | 4 | 清掃は行き届いていた |
★▲トイレは整備されているか? | 0 | トイレは無し |
バリアフリーが保たれているか? | 3 | ホームまで20段ほどの階段があり、足腰の悪い高齢者にとっては、やや上りづらそうな設計 |
★裏口は整備されているか? | 3 | 裏側は田園地帯であるため、必要性は薄い |
■おもてなしがされているか? | 0 | 駅舎内やホームに座布団や花壇はない |
合計 | 16 | 利用者数は少ないと思われるが、バリアフリーの面では段差を少なくすれば高齢者でも利用しやすくなるだろう |
※2024年5月3日視察
※全駅視察終了後に評価を調整する可能性あり。
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