2022年度末完成をめどに進められている青森駅西口駅前広場。
青森市西部方面へのバス乗り場や駐車場などの整備が盛り込まれており、
今後大きな変貌を遂げることが期待されている。
かつての”ザ・ポンコツ、旧青森駅西口駅舎”
と揶揄されていた時代からの脱却まであとわずか。
ということで今回は、
2022年12月に視察を行ってきた青森駅西口駅前広場の工事状況をお届けしよう。
2022年12月現在によると、
バスターミナルの屋根および風よけとなる透明のアクリル板の設置がほぼ完了しており、
いよいよ西口のバスターミナルとしての風格を表すようになってきた。
バスターミナルの屋根やアクリル板の柱の外観は茶色ベースであり、
新しいながらもどこか落ち着いた雰囲気を醸し出している。
青森駅自由通路のエクステリアデザインである木目調(正式にはリンゴ箱)の色合いと似せるように造っているのだろうか。
また、工事状況からは、
バス乗り場が3か所設けられているのがお分かりいただけるだろう。
乗り場の番号はまだ振られていないため「どこが何番か」は不詳だが、
現時点ではとりあえずバス乗り場が3か所設けられることが分かる。
先述の通り、青森駅西口駅前広場整備事業では既に西口のバスターミナルは、
青森市西部方面に行くバスの発着場所として想定しているため、
その需要や駅前広場のキャパシティに合わせた結果、
乗り場が3か所になったと思われる。
個人的な予想としては、
既存の青森駅を発着とする石江・新城線や沖館・新田線、
西バイパス線といった主に古川より西の方面へ行く系統の多くは、
この西口バスターミナルに乗り入れると思われる。
現状、青森駅東口バスターミナルの6番乗り場は、
主に西部方面へ行くバスを中心に乗り入れている関係で、
他の乗り場と比べ発着本数が数倍もある。
青森市営バスの青森駅の時刻表を見るとわかるように、
6番乗り場だけがほかの乗り場と比べ圧倒的に本数が多いのが分かるだろう。
また現状、石江・新城線や沖館・新田線、
西バイパス線などは古川を経由する関係で、
県庁通り方面まで迂回しなければならず、
その分の所要時間や運賃が増えてしまうというのがこれまでのデメリットであったことから、
これらの路線が一斉に西口バスターミナルに大移動することによって、
6番乗り場の過密ダイヤ解消になるだけでなく、
こうした迂回する系統の余分な箇所も取り除くことができるようになるのだ。
ただ、青森駅を経由しない東部方面⇔西部方面直通のような系統は、
西口バスターミナルに乗り入れると所要時間が増すため、
恐らくは現状のままになるのではないかと思う。
加えて、西口バスターミナル完成により、
周辺の複数のバス停の処遇も気になるところである。
単純な考えで行くと、
既存の「駅西口」バス停および「駅西口通り」バス停(国道101号)は、
沖館・新田線が西口バスターミナルに集約されることにより、
バス通りから外れることから廃止の可能性はありそうだ。
そして、青森駅西口駅前広場のもう一つの目玉でもあるのが、
上の通り公衆トイレの整備。
既に建物自体は完成しているとみられ、
こちらも自由通路のエクステリアデザインと似通った木目調系ベースである。
旧西口駅舎にもトイレは設置されていたため、
それが約3年ぶりに復活するといった形になる。
やはりバス待ちでもトイレが近くにあるとないとでは利便性を大きく左右するもの。
特に高齢者にとってはわざわざ東口まで移動する必要がなくなるため、
体への負担も軽減されるだろう。
因みに、西口バスターミナル完成後は上の写真の通り、
入口が3か所設けられる予定(画面左、中央、右)。
地味ではあるがこうした利用者ごとの配慮も割となされているのは好印象だ。
という感じで、現在も工事に大きな影響はなく、
順調に進んでいるようである。