※当研究記事は以前別ブログ(既にBAN)にて執筆したリメイク版です。
2018年4月1日にJR東日本の新社長に就任した深澤祐二氏に対して、
共同通信がインタビューを行いました。
そのインタビュー内容は、
「不採算路線」の対応についてです。
深澤氏が応じたインタビューによると、
不採算路線の代替として考えているのが、
相乗りタクシーや自動運転タクシーといった新交通システムの導入を検討しているそうです。
つまり・・・以前より乗客が減少し続け、
今後線路を維持することが難しくなる線区では、
鉄道事業を廃止するというニュアンスととらえられます。
深澤氏の発言によると、
「乗客が30年前から半分以下になった線区も多い。鉄道はコストがかかり、乗客がいなければ環境にも優しくない」
と述べています。
さて、ここで多くの方が気になるのは、
廃線候補としては一体どの線区なのか?
であると思います。
只見線は鉄道復旧の合意をしているが・・・
あくまでも個人的な予想ですが、
只見線あたりは危ないのではないでしょうか?
只見線といえば、
2011年に発生した新潟・福島豪雨により小出~会津坂下間が一時不通となり、
現在でも会津川口~只見間は鉄道としての機能が回復しておらず、
今になってもバス代行を行っています。
一応只見線の復旧に対しては、
沿線自治体を中心に廃止させまいと寄付を募らせてはいますが、
しかしながらその負担金額は膨大で、
実に100億円以上に上ると試算されています。
また、2017年にはJR東日本と福島県の間で上下分離方式による鉄道復旧が合意され、
全線復旧までにはその体制を続ける趣旨を露わにしましたが、
やはり利用客減少は依然として続いています。
特に危険なのが会津川口~只見間で、
平均通過人員が1日100人を切ってしまっている状態です。
同じく会津坂下~会津川口、
只見~小出間も3桁をギリギリキープしており、
来年あたりに100人を切る勢いとなっています。
こうしてみると、
只見線の今後における対応において、
何かしらのメスが入れられる可能性は高いと思われます。
ただ、会津若松~会津坂下間は平均通過人員が一応1000人台をキープしているので、
全線が廃線になるとは考え難いです。
深澤氏のインタビューでも、
「いきなり廃線と言うつもりはない」とも意思を表明しました。
青森地区では津軽線蟹田以北がやや危険?
一方、青森地区においては、
津軽線蟹田~三厩間において平均通過人員が100人台をギリギリキープしています。
この区間も依然として利用客減少が続いているので、
決して安泰ではありません。
ただ、2016年に奥津軽いまべつ駅が開業したので、
これをどう活用するか次第ではまだ改善の余地はあると思います。
やはり奥津軽いまべつ駅と隣接する津軽線津軽二股駅との接続さえ改善すれば、
少なくとも利用者の利便性は向上するはずですし、
何より利用者数も増えるでしょう。
この点は次なる重要課題ですね。
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