以前、青森操車場跡地を候補に新病院を建設する話があったが、
今回もそれに関連する話題だ。
青森県と青森市は8月19日、
青森県立中央病院と青森市民病院を統合した新病院を建設するにあたり、
市内3か所を候補地に絞ったことを明らかにした。
前回までは青森操車場跡地が有力候補として挙がっていたが、
それを含め急遽3か所が候補地として浮上した。
では、気になる新病院の建設場所の候補地はどこなのだろうか?
今のところ、以下の3か所となっている模様だ↓
- 旧青森商業高校・県病敷地(東造道)
- 青い森セントラルパーク(青森操車場跡地)(浦町)
- 県総合運動公園(安田)
新病院の建設にあたっては、
災害時の医療機能維持やアクセス性、
土地確保の容易さなど様々な観点から勘案しなければならない。
加えて新病院は統合して、
現在の県病を上回る規模であることから、
それ相応のキャパシティが求められる。
一方、実際のところはいずれの案も浸水想定区域や断層など、
災害リスクの恐れがあるエリアにあり、
100%安全が確保されることは難しそうである。
とは言え、医師不足や建物の老朽化もあり、
早期の判断が必要になってくるだろう。
ということでここでは、
アオラボということで交通アクセスの観点に絞って3案を比較したいと思う。
1つ目は旧青森商業高校・県病敷地(東造道)。
現在の県病の敷地+旧青森商業高校の敷地と合わせた案となっている。
メリットとしては、現在の県病の敷地を活用することから、
色々な意味で最も無難な案であるということ。
色々な意味とは、立地もそうだが何より用地確保においても、
他の案と比べれば計画しやすいということである。
一方デメリットとしては、
公的な医療機関が東部地域に集中するということであろう。
つまり、青森市北部、西部、南部地域から通院する際は、
それなりに時間がかかってしまうという欠点がある。
バスは本数が多いが鉄道の駅は最寄りでも矢田前駅から徒歩18分もかかる。
これではほかの地域からのアクセス性にやや欠けてしまう(今もそうだが)。
2つ目は青い森セントラルパーク(青森操車場跡地)(浦町)。
以前しれっと報道された候補地である。
メリットとしては、青森市の中央部に位置するため、
他の地域からのアクセスが平等という点である。
また、操車場跡地に建設予定の新駅も鑑みれば、
アクセスは抜群である。
前回の記事でも取り上げたが、
新駅が計画される青い森鉄道からしてみても、
通院客が定期的に電車に乗るため収入アップにもつながる可能性がある。
一方デメリットというかリスクとしては、
周辺住民からの反発を喰らう可能性があるということ。
先述の通り、新病院は現在の県病を上回る規模の面積が必要になることから、
青い森セントラルパーク内の大半がこれで埋まってしまう。
ましてや現在はアリーナの建設も進んでいることから、
それから更に公園の面積が狭まるという訳だ。
以前の低炭素型モデルタウン開発にあたっては、
民間主導で整備するということでそれに周辺住民が反発し、
計画は頓挫した。
まあ、今回は公的な施設であるためフィールドは多少異なるが、
操車場跡地の案は周辺住民からの反発を喰らうリスクもありそうだ。
3つ目は県総合運動公園(安田)。
個人的にもぶっとんだ案が浮上してきたと思った次第であるw
まずメリットとしては、県有地であるということもそうだが、
県総合運動公園は唯一、浸水想定区域から外れているのである。
豪雨災害が先日県内でも発生したため、
浸水想定区域という言葉に敏感になっている市民も多いだろう。
ここは標高もやや高いため浸水するリスクは低い。
ただ、デメリットもいくつか挙げられる。
まず、何と言っても立地である。
現在の東部地域からいきなり西部地域(しかも郊外の中でも外れのほう)に移転するとなれば、
やはり他の地域からのアクセスが悪化する可能性がある。
更に、3案の中で唯一、国道から逸れているだけでなく、
隣接する県道44号は全体的に道幅が狭い(片側1車線)。
また、片側1車線の割には交通量も多く歩道も広く整備されていない。
片側1車線+郊外ということは、
豪雪時路肩が雪の壁で覆われ交通マヒを起こすリスクが大きい。
ということは、救急搬送の面でも非常にリスキーであるということだ。
雪で大渋滞になり救急車がまともに動けないとなれば、
市民の命にも大きなリスクを伴う。
このように県総合運動公園(安田)は何かとデメリットが多い。
ということで3案のメリット、デメリットを挙げてみた。
最後に3案それぞれの可能性をまとめたのでご覧いただきたい。
- 旧青森商業高校・県病敷地(東造道)★★★★☆
- 青い森セントラルパーク(青森操車場跡地)(浦町)★★★☆☆
- 県総合運動公園(安田)★☆☆☆☆
※★の数が多いほど選ばれる可能性が高いと予想。
あくまでも当ブログでの予想だが、
基本計画は来年度中に策定される。
果たしてどの案に軍配が上がるのだろうか?
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