【JR東海vs静岡県】リニアと水を賭けた泥仕合で開業延期が濃厚に

交通研究

昨今から話題沸騰となっているリニア新幹線問題。

本来なら2027年の開業を目標に工事を進めていたんですが、

遂に開業の延期が事実上決まってしまいましたね()

まあ、静岡県知事である川勝氏は頑なに強硬姿勢を貫いていたので、

個人的にも2027年の開業はさすがに厳しいんじゃないかと予感はしていましたが・・・

案の定延期が濃厚となってしまった模様です。

しかしながらJRに対しあれだけ刃向かっている知事はあまり見たことがありませんw

新幹線関連で言えば青森県でもかつて東北新幹線延伸に伴う新駅の設置場所で揉めまくった印象にありますが(結果としては国鉄側の意見が勝ったんですけどね)、

今回の件では静岡県による反撃が想像以上に強かったため、

JR東海としても延期せざるを得なかったといったところでしょうか。

そもそもなぜこれだけ揉めているのかというと、

リニア新幹線のトンネル工事による水問題が懸念されているためです。

トンネルというのは山梨県と長野県の間にある南アルプストンネルのことであり、

静岡県区間はその一部である8・9キロに過ぎません。

しかしその区間には大井川が流れており、

静岡県はトンネルの湧水が大井川の流域外に流れ出て川の水量が減少したり、

もしくは水質が悪化したりするのではと懸念しているのです。

仮に減少するとなれば静岡県の名産品であるお茶などの生産に過大な影響が出るといわれています。

そうなれば工事を担当するJR東海が河川流域の自治体に対し不安を払拭しなければならないはずです。

しかし、大井川に影響が出ることはJR東海も分かっていたんですが、

肝心となる河川流域の自治体に対し十分な説明を行っていなかったというのです。

更に、大井川の掘削工事には県の許可が必要なのですが、

JR東海は未だ許可をもらっていないということです。

ということは工事すら始められない状態ということになりますよね。




これだけ話が進んでいないとなると、

今回のようにリニアの開業が遅れるという末路に至るのも当然のことではないでしょうか?

逆に他県の工区では着々と工事が進められているのに対し、

静岡県工区はほとんど手が付けられていません(現状、作業用道路や作業基地の整備程度)。

まるで九州新幹線長崎(西九州)ルートの佐賀県のような末路ですねw

一部では静岡県の”駄々こね”がリニアの開業を遅らせているとの意見がありますが、

実際問題としてはJR東海の説明不足が大きな要因と言えます。

因みに青森県でも東北新幹線延伸の際、

八甲田山における水質問題が一時期話題にはなりましたが、

さすがにここまでは悪化しませんでした。

ある文献によれば、

八甲田山は旧鉱山に近いため、

地下水や掘削した土に重金属が含まれている可能性があり、

それが河川流域に流れ水質汚濁を引き起こすのではないかと示唆されました。

そこで岩石試料というものを用いて、

環境基準値より酸性になる水やアルカリ性になる水を形成する岩石を、

問題が無い水に触れさせないよう隔離させ、

的確に残土を処分できたと書かれています。

ネット上ではJR東海と静岡県どちらに問題があるかで議論を醸していますが、

まず上記の内容を整理すると、

JR東海による自治体への説明不足が原因であることは見当がつきますよね。

しかしある記事によると静岡県側にも原因があるのではないかと意見が対立している模様です。

それについては次回解説していきましょう。

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