おはこんばんにちは。
今日から遂に6月へと入りましたが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
首都圏ではもはや夏に突入しかけているようですが、
青森市でもここ最近になってから25度を超える日が多くなるなど、
徐々に気温が上がってきました。
おかげで2階にある研究室(自宅の部屋)は熱風に包まれておりますw
さて、今日取り上げるネタは、
一時期話題となった青森市が以前までやっていたコンパクトシティの是非について、
ちょっとだけ首を突っ込んでいきたいと思います。
ついでに図書館から先日コンパクトシティに関する本を借りたので、
それも参考にしていきます↓
山本恭逸(編著)『コンパクトシティ 青森市の挑戦』
まず、そもそもコンパクトシティとは何かという点が気になりますが、
今回参考にした本では「明確な定義が存在しない」と書いています。
一方、Wikipediaなどを見れば概要やケースが載っているので、
そちらのほうが手っ取り早いと思いますが、
要は文字通りコンパクトな街づくりを目指す方策というものです。
郊外における無秩序な開発を抑えつつ中心市街地の活性化を図り、
かつ生活に必要な機能を住民の近くに持ってくるといったものです。
しかしながら現状、コンパクトシティ構想が上手く機能している都市は少なく、
青森市でも駅前再開発ビル「アウガ」が失敗例として全国に名を馳せてしまいました()
そういえば以前大学のある講義で、
このコンパクトシティに携わった担当者が講師として迎えられたんですが、
失敗をちょっとでも小さく見せかけようと必死に、
「アウガの商業フロアはともかく公共フロア(図書館など)の部分は成功した!」
と何回も豪語していた記憶がありますw
まあ、そりゃ本人が実際に携わったわけなので成功を少しでも語りたい気持ちは分かりますが、
少なくとも我々市民の意見を述べますと、
確かに5階より上の公共フロア(特に図書館)については、
普段から人通りが多いうえ、
受験シーズンになると大量の学生が机にむかって勉強する光景が多々見られるので、
これについてはある程度上手く行っているものと思われます。
しかし、肝心の商業フロアはやはりどっからどう見ても成功しているとはお世辞にも言い難いものです。
では、なぜ失敗してしまったのでしょうか?
色々意見があると思いますが、
第一に魅力的なテナントがあまり存在しなかったためでしょう。
これはどこの都市でも同じですが、
歴史ある中心商店街から魅力ある郊外の大型ショッピングセンターに客足が飛んでしまったので、
中心商店街に訪れる意味や価値というものが薄れてきたのです。
特に若者に人気のloftやドン・キホーテをはじめ、
有名ファッションブランド店や飲食チェーン店などは、
ほぼすべて郊外のショッピングセンターに軒を連ねていますよね。
一方新町などの中心市街地にはこのような若者ウケするような店はあるでしょうか・・・?
駅ビルやカラオケぐらいしか見当がつきません()
そして、オープン間もないアウガは1年目だけ黒字となっていたのですが、
それ以降はすべて赤字決算。
なぜこうなったのかというと、
ちょうど同じタイミングで浜田にイトーヨーカドーなどの商業施設が登場してきたためです。
なのでタイミングの悪さというものもあると思いますが、
それ以前に若者ウケするテナントがすべて郊外に取られてしまったのが原因です。
もう一つの失敗の理由としては、
お役所が主導で経営していた点だと思われます。
そもそも行政というのは包括的に市民の生活をサポートするのが第一ですが、
あくまでもビジネスのノウハウを持っているわけではありませんよね。
一流の経営コンサルティングがいるわけでもないですし、
どうやったらお客が来てくれるかというマーケティング能力に特段長けているわけでもありません。
つまり、中心商店街と郊外とでテナントの棲み分けが上手く行っていなかった模様です。
コンパクトシティがどうしても先導に立ってしまった影響で、
既に活気づき始めた郊外のショッピングセンターから、
無理やり客を引っ張ってこようという魂胆が失敗を招いてしまったのでしょう。
ここは当然、見直しすべきですよね。
では、今後どのようにしたら中心商店街は活気づくのか?
その続きは次考えていきたいと思います。
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