4月15日付の東奥日報にこのような記事が載っていました。
「19年人口推計 東京集中 解消遠く」
「地方創生」と言えば安倍政権における肝いりの政策として実施するはずだったのですが、
それは今になってもほとんど効果が表れず、
実に皮肉な政策となってしまいました。
安倍政権は地方創生の第1段階として2015年~2019年度の間に色々と政策をかましたわけですが、
その効果はゼロに等しく、
何とこの4年間の間にも全国で93万人も減少したことが分かりました。
93万人と言えば和歌山県の人口に匹敵する勢いであり、
つまるところ4年間に1回のペースで和歌山県並みの人口が消えていることになります。
その一方、東京一極集中は衰えを知らず、
2019年の転入超過は実に14万人を超える事態となってしまいました。
これは極めて深刻です。
しかも毎年のように東京一極集中が増加しているというのですから、
安倍政権の施策が面白いほどに効いていないではありませんかw
では、具体的にどのぐらい上手くいっていないのでしょうか?
以下は一部の都道府県別の人口と増減率をまとめたものです。
都道府県名 | 人口(万人) | 前年比増減率 | 増減率順位 |
東京都 | 1392.1 | 0.71 | 1位 |
沖縄県 | 145.3 | 0.39 | 2位 |
埼玉県 | 735.0 | 0.27 | 3位 |
神奈川県 | 919.8 | 0.24 | 4位 |
愛知県 | 755.2 | 0.21 | 5位 |
・・・ | |||
岩手県 | 122.7 | ▲1.12 | 43位 |
山形県 | 107.8 | ▲1.15 | 44位タイ |
高知県 | 69.8 | ▲1.15 | 44位タイ |
青森県 | 124.6 | ▲1.31 | 46位 |
秋田県 | 96.6 | ▲1.48 | 47位 |
これを見ると一目瞭然でしょう。
増減率で見ると5位以内はなんと、
愛知県と沖縄県を除きすべて東京圏内にある都道府県で占められているではありませんかw
ここでは載せていませんが、
これまで日本第2の都市と言われてきた大阪府ですら減少率は8位であり、
実際に人口も減っている傾向にあります。
まあ、沖縄県は特殊事情として今回のテーマでは省くとして、
それにしてもいかに東京一極集中が解決されていないかがこれで浮き彫りになったでしょう。
一方、我が青森県は案の定、
毎年恒例のごとく人口増減率が46位であり、
秋田県に次いで数値が悪い結果となっております()
よりによって最近のデータではほぼ順位が固定されてきたほどです。
また、44位タイである山形県及び高知県のマイナス1.15と比べてみても、
その差が0.16ポイントもあるのが分かります。
一応確認しておきますが、
青森県では1983年(昭和58年)に過去最高となる152.9万人を記録しており、
これは今に換算すると沖縄県より多く鹿児島県より少ない数値になります。
しかし年々減少幅が拡大していったことで、
今現在は約125万人にまで減少。
裏を返せばこの約35年間で30万人もの人がいなくなったことになりますよね。
30万人と言えば県庁所在地である青森市の人口に匹敵するほどであり、
つまるところ35年ほど経ったら、
青森市がいつの間にか消え去っていたことになります。
いかに青森県は人口減少率が高いかがお分かりいただけたかと思います。
そして先ほどの表にもう一度目を通すと、
下のランクのほうをなんと東北地方が独占しているではありませんか()
全部で6県ある東北の中で、
実に4県もが下のランクを占領しているのです。
この状況からしてみても、
安倍政権の「東京一極集中解消」の薬は一切効いていないどころか的外れ的なものになっており、
言ってしまえば風邪を治すために、
全く効き目が違う正露丸を飲んでいるようなものですw
もう少し的を得た答えを出すべきではないでしょうか?
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