昨日に引き続き東京一極集中問題について触れていきましょう。
さて、前回の記事では各都道府県別人口増加率のデータを載せましたが、
あれを見てもいかに東京一極集中問題が解決されていないかがハッキリと分かりますね。
特に我が青森県は人口減少率が全国46位と驚異的な数値をたたき出しており、
この状況はここ最近ほとんど変化しておりません。
現在の青森県の人口は約125万人ですが、
少なくとも私が中学生の時(2011年ごろ)に使用していた、
社会科用の地図帳の最後部にある都道府県別データでは、
青森県の人口は確か134万人ぐらいでした。
それから10年足らずでここまでして減ったということを踏まえても、
全然東京一極集中問題は解決されていません。
また、青森県は100万人以上の大都市からかなり離れているため、
進学や就職先としても多くの候補が挙がる大都市への移住が多くなっているのも現状です。
要は、若者の県外流出が顕著に出ているということですね。
まあこれは地方であればどこでも同じ悩みを抱えているものですが、
ただでさえ広大な面積を持つ東北地方であり、
さらにその分移動に時間がかかるため、
地元に残るぐらいだったら通勤通学が楽な大都市に住んだほうが便利だという意見が非常に多いです。
よって大都市へ移る人が多くなっています。
逆に大都市圏に近いところは、
そもそも通勤通学のための移動時間が大してかからないうえ、
わざわざ家賃の高い大都市部に移らなくても地元が安というメリットがあるため、
大都市への転出がそこまで多くはならないのです。
なので、例えば大阪府に近い京都府や兵庫県、滋賀県などは、
私鉄やJRといった鉄道網が発達しているため移動に時間がかからないことから、
人口減少率もそこまで高くはありません(滋賀県は増加)。
仮に青森県が大都市に近かったら、
そこまで減少率は高くはならなかったでしょう。
何よりもとから自然の美しい観光地が多く存在する青森県なので、
大都市から観光客が多く訪れるだけでなく、
通勤通学のために住むという選択肢も浮かんでくるはずですから、
転出もある程度防げるでしょう。
要は何が言いたいのかというと、
青森県は大都市から離れていて、
位置的に不利だということです。
では、そのような不利な状況のもとで、
青森県は今後転出を抑えるために何をすべきなのか・・・?
やはり先んず手を打つ必要があるのは就職先の充実化でしょう。
そもそも青森県にある優良(上場)企業は非常に少ないです。
例の青ざめた熊がCMでしゃしゃり出ている銀行だったり()
あとは東北化学薬品(弘前市)ぐらいです。
かつての上場企業であったサンデー(八戸市)もイオン系に吸収されましたしね。
実例として挙げると、
私が顔を合わせる機会が多い知人10人のうち、
5人もが就職先で他県に飛んでいってしまったこともあるため、
誰がどう見ても青森県は就職先の充実化を図るべきと思っているでしょう。
実際に北陸新幹線が開業した富山県や石川県では、
東京の事業所が両県に移ったという件数が多くなっており、
地元の雇用にも一役買っているとのこと。
青森県でもせっかく北海道新幹線が開業したわけですし、
もう少し積極的に北海道の企業と協力して雇用促進すればいいのではないでしょうか?
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