前回は、青森県内の約7割が過疎地域に指定されている実情について触れていきました。
平成の大合併により全国的に多くの市町村が吸収され、
岐阜県高山市のようなバカでかい面積を擁することになった自治体も増えた一方、
青森県は色々政治的事情が多く合併を拒んだ自治体が複数あったため、
他県と比べれば「絵に描いたような大合併」は進みませんでした。
ただ、その影響で過疎市町村がちょっと多く見えてしまうようにもなりましたが。
では逆に過疎地域に指定されていない市町村はどこなのでしょうか?
そこで今回は、見事”脱過疎地域“となった市町村について考察していきましょう。
三都は合併による一部過疎もあるが・・・
※東奥日報の情報をもとに作成。
前回も載せた青森県内の過疎地域まとめです。
まずは青森三大都市から見ていきましょう。
青森市は県都であるためさすがに指定されていませんね。
併合された旧浪岡町はかつてベッドタウンだったこともあり、
その効果があるのでしょう。
確かに青森市、弘前市どちらにもちょうど通勤しやすい距離ですからね。
他、八戸市、弘前市については一部過疎となっていますが、
前回お伝えした通り合併された町村が過疎地域になっているため、
合併前の純粋な八戸市、弘前市は今の情勢からしても過疎地域ではないでしょう。
次に三都以外。
平川市は恐らく旧碇ヶ関村が情勢を見る限りだと過疎地域になっていると思われます。
こうしてみると津軽地方(特に中央部分)は過疎地域が少ないですね。
むつ市についてもやはり合併された旧脇野沢村といった町村が過疎地域に指定されているものと思われます。
その一方で旧むつ市については割と全国チェーン店が軒を連ねている影響もあり、
過疎地域には指定されていません。
十和田市も同様の理論で旧十和田湖町が過疎地域と思われます。
観光地としては潤っているんですが、
廃校もちらほら見られるため依然厳しい状況のようです。
しかしながら十鉄が廃止されて以降アクセスが不便になった影響もあるため(七戸十和田駅からのアクセスもあるが)、
今後の情勢がどうなるか気になりますね。
面積の小さい自治体が有利か?
津軽地方の鶴田町、藤崎町、田舎館村、
それに黒石市についても指定外となっています。
この辺りは面積の小さい自治体が多いですが、
何故か板柳町だけ過疎地域に指定されているのが不思議です。
特に鶴田町、板柳町、藤崎町、田舎館村は国道101号や五能線で繋がっているので、
地域色は似たような感じになっていますが、
財政的に余裕がないのでしょうか?
財政難と言えば黒石市も確か全国有数の厳しい状況だと聞きましたが、
今回は指定されていませんね。
原発マネーで潤うあの地域周辺も・・・
変わって南部地方。
六ヶ所村はご存知原発で潤っている関係で、
村唯一過疎地域に指定されていません。
東北町も指定外ですが、
恐らくはこちらにも原発職員が住んでいる関係だと思います。
三沢市は米軍基地の関係でアメリカ人が多いからでしょう。
それに付随する形でおいらせ町、六戸町も指定外。
特にこの2町は県内でも数少ない人口増加率を記録しているので、
指定外は当たり前かもしれませんね。
階上町は八戸市のベッドタウンであり、
特に八戸工業大学が同町にあり学生の割合が多いため、
指定外と推測されます。
まとめ
過疎地域に指定されている共通点としては、
やはり都市部から距離が離れた市町村が目立っていますね。
となれば、まずはその都市部が活性化する必要があります。
都市部が活性化することで仕事や遊びも増え、
まずはその都市部が潤い、
次第に周辺の市町村にも恩恵が行き届くということです。
言い換えれば、規模が小さい市町村が単独で活性化を行うのは困難でしょう。
移住促進効果はあったとしても、
仕事が増えない限り根本的な活性化には繋がりにくいです。
なので近隣の都市部が頑張る必要が出てきますよね。
蓬田村や平内町が活性化するためには、
まず青森市が活性化しないと大きな恩恵が受け取れません。
これが今後の課題ですね。
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