総務省は1月28日に、
2021年の人口移動報告を公表した。
やはりコロナの影響が大きく、
東京については転入超過が最少となり、
23区に限ってみれば史上初となる転出超過となったようだ。
一方、青森県など地方ではコロナを恐れ上京する人が減った影響で、
依然として安定の転出超過ながら出ていく人は前年より297人(青森県数値)少なくなった。
さて、ここで気になったのが、
人口移動と基準地価に相関関係があるのかどうか?
以前、当ブログでも青森県内の基準地価について分析を行った↓
【ワクチン効果?】2021年青森県内基準地価発表 30年連続下落も回復基調か!?
その結果はご覧の通り、
長年ベッドタウンとして根強い人気のあるおいらせ町が首位を飾ったほか、
例年ならあまり目立たない青森市浪岡でも上昇がみられた。
また、データとして掲載はしていないが、
平川市や藤崎町といったエリアでも現状維持ないし上昇地点が多かった。
では、今回発表された県内の人口移動のデータと照らし合わせてみよう。
★県内転入超過ランキングTOP5
順位 | 自治体 | 人数 |
1位 | おいらせ町 | 190 |
2位 | 平川市 | 78 |
3位 | 六戸町 | 62 |
4位 | 藤崎町 | 27 |
5位 | 東北町 | 19 |
※赤字は2021年の基準地価で横ばいor上昇地点が多くを占めた自治体
上表の通り、ここでも基準地価で好成績であったおいらせ町が、
2位を大きく突き放し1位に躍り出ているのが分かるだろう。
それだけではなく、基準地価でほとんどの地点で現状維持だった平川市が2位、
町でありなあがら上昇地点があった藤崎町が4位にランクインしているではないか。
六戸町や東北町は昨年下落気味であった地点が多かったが、
基準地価で好調だったおいらせ町、平川市、藤崎町は、
人口移動でも好成績をたたき出している。
このデータから見れば、
基準地価と人口移動にはそれなりの相関関係があるのではないだろうか?
まあ、冷静に考えてみれば、
住みやすく人気のある街には、
自然と人は便利を求め集まる傾向にある。
今回もその理論が露呈したといえよう。
ただし、転入超過=人口増加ではないため、
平成27国勢調査(総務省統計局)において県内で人口が増加したのは、
おいらせ町と六戸町のみである。
志望者数や出生者数を上回る自然減や、
子育て世代の転出超過における社会減が拡大すると、
いくら人が街に入ってきても出ていく人が多いため、
結果的に人口減となっていくのである。
やはり一番地方が注力すべきは、
若年層や女性の転出にどれだけブレーキをかけられるかだと思う。
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