2020年4月3日付の東奥日報によると、
JR東日本のグループ会社である「JR東日本エネルギー開発(本社:東京都)」、
及び野辺地町(のへじまち)と八戸市にある「開発電業」という3つの会社が、
同町の柴崎地区にある柴崎牧場というところで風力発電をはじめる計画が判明しました。
「JR東日本エネルギー開発」は再生可能エネルギーの導入推進のために2015年4月に設立された会社であり、
同社のホームページを見ると、
今後取り組む事業として、
2020年までに秋田県を皮切りに東北全体で100MW程度(一般家庭約6万世帯分に相当)の風力発電事業を推進するとのことです。
既に秋田県には事務所を構えており、
現在は県北沿岸に位置する三種町で「三種風力発電所」を建設しています。
そして野辺地町での風力発電について詳しく見てみると、
規模については7480㎾の出力が可能な風力発電施設2基を計画しています。
1MW(メガワット)を換算すると1,000kW(キロワット)になるということを踏まえると、
規模的には今後整備される風力発電のうちの大体7%を占めることになるのでしょう。
なお、発電した電力は東北電力に売電し、
その見返りとして20年間にわたる固定資産税及び土地使用料の収益が野辺地町に入ってくる予定であり、
また、売電利益の約1%は基金として積み立て、
主に同町の農林水産業に充てるとのことです。
もともと野辺地町では直営として風力発電を開設するつもりだったのですが、
多額な出資が必要ということだけあって一旦見送っていたようです。
そのタイミングでJR東日本のグループ会社などが名乗り出たことで、
合同会社を設立したうえで風力発電の開設が可能になったというわけです。
要は、JR東日本のグループ会社が手助けを行ったということになるのでしょう。
なお、営業開始は2022年以降を予定しています。
因みにあまり知られていませんが、
青森県は全国でも風力発電の開拓についてはトップクラスを誇っています。
確かにその証拠としては、
観光地として名高い龍飛崎などは年がら年中爆風が吹いていますね。
そのため最近では陸奥湾といった海上にも風力発電を設置する「洋上風力発電」計画が浮上しており、
東北電力や北欧の石油最大手はそれぞれ約3000億円もの大金を出資するほど。
これは国内で最大規模の「洋上風力発電」計画ということで、
それだけ青森県は風力発電の環境に恵まれていることが分かりますね。
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