タッチレスゲートではICカードをいちいち取り出したりタッチする必要がない!?
JR東日本は11月27日、
SuicaなどのICカードを自動改札にタッチせずにそのまま通過するだけで乗車できる、
次世代自動改札機「タッチレスゲート」なるのもを2~3年後に導入すると発表した。
では、タッチレスゲートというのは一体どういうものなのか?
タッチレスゲートの仕組みを分かりやすく説明すると、
改札の天井に設置されたアンテナから「ミリ波」と呼ばれる電磁波を床面に向けて放ち、
乗客が専用のアプリを入れたスマートフォンとデータを送受信し、
通過できると判断すれば改札機やスマートフォンの画面に表示を出し、
ゲートが開くという仕組みである。
言葉で説明すると複雑であるが、
空港で導入されている税関ゲートを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれない。
実際、成田空港では税関検査場にて、
スマホを使った「電子申告ゲート」たるものを4月15日から設置している。
そのような事例もあってか、
JR東日本でもそれと似たようなシステムを導入したいことがうかがえる。
また、タッチレスゲートの利点としては、
いちいちカバンからICカードを取り出したりタッチしなくで済むだけではなく、
左利きの人や車いす、
ベビーカ―の利用者にとっても便利になるのである。
このようにタッチレスゲートへの期待度はかなり高いと言えよう。
なお、タッチレスゲートについては人的影響の確認など既に試験は終了しており、
順調にいけば来年にはもう導入が始まるようである。
JR東日本が企むチケットレス乗車の導入も近い?改札が無くなる!?
また上記以外でJR東日本が今考えているのが、
「チケットレス」乗車というものである。
「チケットレス」では、
もはや鉄道の象徴ともいえる切符やICカードが必要ない新たな乗車システムを構築しようとしているのだ。
文字通りチケットレスなので、
両手に荷物を抱えた場合でも、
いちいち切符やICカードをカバンから取り出す必要がないのである。
さらにこれだけではなく、
顔認証による改札や、
なんと改札自体を廃止し専用の読み取り機を通路付近に設置して清算するという、
前代未聞なシステムの導入も企んでいるというのだ。
つまり、この案は自動改札にICカードをタッチする必要がない以前に、
そもそも改札機自体がないシステムなのである。
なのでスマートフォンを持っていればただ単に通過するだけでOKということだ。
未だIC未導入エリアへの希望の光となるか?
Suicaの導入から既に10年以上が経過しているが、
未だにICが導入されてすらいない地域がある。
それは、我が青森エリアを含め北東北や長野県などの一部地域である。
東奥日報による調査によると、
JR東日本は「現時点で導入する予定はなし」とのこと。
ただ一方で、
「低コストでの導入を目指すとともに、地域連携ICカードが使えるエリアを広げたい」
とのコメントもあったという。
地域連携ICカードとは、
鉄道やバスなどに乗車する際、
ある地域でのみ使えるICカードとJR東日本などのICカードの両方が使えるシステムである。
現在は宇都宮市で導入が予定されており、
導入後は鉄道だけではなく、
バスや現在絶賛工事中の宇都宮ライトレールでも使えるようになる。
なので、いずれは青森などのIC未導入エリアでも使える日が来るということだが、
やはり現時点では具体的にいつ導入するかは目途が立ってないようである。
だが、チケットレス乗車は、
専用の読み取り機(アンテナ)を天井に置くだけで済むので、
IC非対応エリアへの導入の障壁が下がるのは確かであろう(あとはサーバーの設置か?)。
なお、自動改札機の設置費用は、
最低でも1台650万円から700万円近くであり、
多機能なものになると1台1,000万円から1,500万円を超えることから、
恐らく自動改札機よりもアンテナのほうが安上がりであると思われる。
因みに、情報通信技術に詳しい木暮祐一青森公立大学准教授はこれに対し、
「現金主義は配慮不足」と真向にJR東日本に対して戦闘の姿勢を示しているようである()
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