昨日に引き続き青鉄大研究会。
今日お伝えするのは、
なぜ青い森鉄道はそこまでワンマン運転に拘っているのか!?
についてです。
ワンマン運転とは、
文字通り列車を運行する際に必要とする乗務員を1人だけ配置、
つまり運転手のみが乗務する列車ということです。
JR東日本などでは運転手及び車掌がセットになって乗務を行うツーマン運転の線区が多いですが、
しかしながら青い森鉄道ではツーマン運転というものが一切存在しません。
つまり、すべてにおいて「1つの列車に1人の運転手のみが乗務する」というワンマン運転しか行っていないというのです。
車掌も乗務することで作業効率が上がりそうな気がしますが、
ではなぜ青い森鉄道はそこまでしてワンマン運転にこだわっているのでしょうか?
まず一番の理由としては、
人件費がかさんでしまうためです。
これまでご紹介してきたように、
JRから経営分離された第三セクター鉄道というのはどこも経営基盤が決していいとは言えず、
少しでも収支状況を改善しようと人件費などの削減をバンバン行っています。
特に青い森鉄道は第三セクター鉄道の中でも全国で2番目に営業キロが長い路線であるため、
その分かさむ人件費がバカにできません。
なので、どこよりも効率的な列車の運行を図りたいということから、
開業当初よりすべてワンマン運転を導入しているのです。
2つ目の理由としては、
青い森鉄道が保有する列車がすべて2両編成に固定されているためです。
青い森鉄道を含む並行在来線に相当する第三セクター鉄道というのは、
基本的に利用者数がそこまで多くありません。
従って、JR時代では思いっきり4両編成で飛ばしていたところが多かったのですが、
いざ経営が芳しくない第三セクター鉄道に移るとなると、
その分車両の維持にカネがかかってしまい、
全体の経営がひっ迫していきます。
そこで青い森鉄道ではより維持費や運行費をケチるために、
これまでJRが一部を4両編成で運行していたところを、
その半分である2両編成にすべて切り替えたのです。
そして、2両編成に切り替えたことで維持費や運行費を削減できるだけにとどまらず、
法律上決められている「3両編成以上の列車では車掌が乗務しなければならない」
という縛りから逃げることができたのです()※ただし一部鉄道事業者を除く
要は、2両編成に切り替えたことで車掌を乗せる必要がなくなったから、
その分の人件費が浮いたということです。
逆に、青い森鉄道がそこまで2両編成にこだわっているのは、
車掌を乗せる必要がないからとも言えます。
このように青い森鉄道ではすべての列車を2両編成に切り替え、
車掌そのものを無くするなど人件費をカットして、
少しでも効率的な列車の運行を図ろうと色々試行錯誤しているのです。
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