【怒涛の再開発ラッシュ!?】賑わい回復しつつある青森駅周辺を現地調査

地域経済研究

7月にも関わらず意外と30度を超えない青森市ですが・・・

今日は久々となる現地調査をやっていきたいと思います。

確か去年の終わりごろに新青森駅周辺を現地調査した以来なので、

およそ半年ぶりということです()

今回調査したのは青森県内最大の商店街を擁する新町をはじめ、

古川やアスパム近辺といった青森駅周辺となります↓

では現地調査を始めましょう。




色々な大人の事情によって整備された青森駅前

まずは青森駅前の模様。

2枚目には青森市を象徴とするベイブリッジをはじめ、

安定の東横インやルートインといったビジネスホテルも軒を連ねています。

そしてご存じ青森駅は2021年春の供用開始を目指して改築工事が急ピッチで進んでおり、

その影響で最近では再開発も現れてきている次第。

あと1年足らずで駅前の風景もガラリと変わることになるでしょう。

東口にはバスターミナルが整備されており、

ここには青森市内全域に路線網を張り巡らす天下の市営バスをはじめ、

JRバス、十和田観光電鉄、弘南バス、下北交通といった様々な会社のバスが発着しており、

1分間だけでも色々なバスの発着シーンを見ることができます。

特に新町通りにはこれらのバスが集中して走るため、

時には5台連続バスが連なるというカオスなシーンも見られます。

バスマニアにはたまらない場所でしょう。

3枚目は駅前庁舎や市民図書館、

市場などが入る複合商業施設「アウガ」をはじめ、

クリニックを兼ねた17階建てのマンション「ミッドライフタワー」、

それに数年前観光通りから駅前に移転してきた青森商工会議所が写っています。

特にアウガは4年前くらいに商業フロアの部分がBAN(経営破綻)したことで有名になりました()

要因としては以前の記事の通り、

ちょうど同じタイミングに完成した郊外のショッピングセンターに客足を奪われたためです。

しかし商業フロアBAN後は、

これまたちょうど同じタイミングで今度は市役所の改築が始まろうとしていたため、

どうせなら空きフロアになったアウガに一部の機能を移転しようという魂胆のもと、

駅前庁舎がオープンしたのです。

かつてアウガにはゲームセンターや百円ショップなどもありましたが、

勿論、経営破綻後はこれらすべて撤退。

もはや遊ぶ場所はすべて消し飛んでしまいました・・・

伝説のポンコツ駅舎が自慢の青森駅西口周辺

中心となる東口とは打って変わって、

青森駅西口は割と地味な住宅街となっています。

人通りについてはさすがに駅前なので勤通学時間帯や帰宅時間帯を中心に多いものの、

それ以外はあまり人通りがない模様です。

閑静な住宅街って感じですね。

北側には県営・市営住宅が数棟立ち並んでいますが、

かつてここにはあの津軽森林鉄道の営林署や貯木場などがありました。

その跡地を再開発して今に至ります。

そして西口駅舎と言えば全国的にも有名なポンコツ仕様となっており、

本当に県都代表駅なのか疑わざるを得ないほどですw

しかしこの光景も間もなく見納めとなるので、

写真に収めたい方は早めの撮影が必要です。

再開発が目立つ新町商店街

続いて新町商店街。

1枚目は青森駅から東方向を眺めた新町商店街の街並みですが、

このアングルから見るとそれなりの都会を感じさせるような雰囲気ですね。

まあ、アーケードが古臭いのはご愛敬ですが()

歩道についてはかなり広く整備されており、

大部分が自転車と歩行者の棲み分けが出来ています。

しかしながらねぶた祭りが始まるとなればここ一帯は人で埋め尽くされ、

身動きが全く取れなくなるほどです。

そしてこのエリアと言えば以前記事でもご紹介したように、

中三や角弘の大規模再開発事業が計画されています。

近年ではホテル及びマンションの開発も相次いでおり、

今回の再開発でもこれらが整備される予定となっています。

4枚目は中三再開発の模様であり、

既に既存の建物は解体されました。

ここには百貨店とマンションを兼ね備えた、

全国的にみても異例の複合商業施設が建設されます。

駅前バスターミナルと並ぶ交通拠点 古川

続いては古川です。

古川は青森駅南側のほど近いところに位置し、

かつては市場が盛んなエリアでした。

今となっては近代的なビルで埋め尽くされ、

金融機関やマンションが目立ちます。

そして古川には片側3車線対応の国道7号が通っており、

ここには市営バスのターミナルが整備されています。

写真の通りバス乗り場は複数あり(全部で8つほど)、

道路を挟む形で各方面ごとに乗り場が分けられています。

そのため古川は青森駅前のバスターミナルに匹敵するほどの交通拠点となっており、

青森駅に寄らずここを発着する系統も数多く存在するほどです。

しかしながら新宿バスタのように建物の中に乗り場があるわけでもないため、

バス乗り場同士にはこれまた微妙な距離があります()

バス乗り場には一応屋根はあるものの、

冬場に至っては身に染みる冷風が容赦なく入ってくるため、

ぜひ建物の中に一か所まとめて整備していただきたいものですね。

おにぎり型観光物産館アスパムと東北一のクルーズ船寄港地新中央ふ頭

最後はアスパム周辺です。

ご存じ世界的にも珍しいおにぎり型の建物が特徴の観光物産館アスパム。

一般客が立ち入り可能な最上階の14階には展望レストランがあり、

雄大な陸奥湾や市街地を見ながら人生に勝ち誇った気分で食事ができます。

一方13階にも展望台があるのですが、

こちらは何せ観光客向けなので課金しないと入ることはできません()

昔から私も市民が気軽に立ち寄れる無料展望台を造ればいいと思ってはいるんですが・・・

今のところそのような動きは残念ながらありません。

3枚目は新中央ふ頭の様子です。

ここにはダイヤモンドプリンセスといった超大型クルーズ船が立ち寄ったりします。

因みにクルーズ船寄港数では青森市が東北トップを誇っていますが、

要因としては港にほど近いところに市街地があるため、

観光に便利であるためとみられています。

確かに仙台市や秋田市も海に面してはいますが、

市街地は結構離れているので移動する必要があります。

青森市は湾岸に市街地があるのでそこが強みですね。




何気に人口が回復しつつある新町

最後に各地区の人口を見ていきましょう。

データは青森市HP掲載の統計をもとに分析してみました。

町名 H23 H25 H27 H29 R1
新町1丁目 316 307 305 301 286
新町2丁目 354 342 407 399 406
大字計 670 649 712 700 692

 

町名 H23 H25 H27 H29 R1
柳川1丁目 930 916 861 801 753
柳川2丁目 61 53 52 58 54
大字計 991 969 913 859 807

 

町名 H23 H25 H27 H29 R1
安方1丁目 459 478 438 418 422
安方2丁目 802 801 807 792 762
大字計 1,261 1,279 1,245 1,210 1,184

 

町名 H23 H25 H27 H29 R1
古川1丁目 616 611 569 526 577
古川2丁目 905 907 851 837 833
古川3丁目 1,227 1,206 1,170 1,129 1,085
大字計 2,748 2,724 2,590 2,492 2,495

新町についてはマンション再開発が活発に実施されたこともあってか、

R1はH23と比べ若干ではあるものの人口が多くなっているのが分かります。

つまり人口が回復しつつあるといったところでしょうか。

年によって波はあるものの、

今後人口が増えるのか注目です。

それ以外の地区は基本的に減少傾向となっており、

-0.07~-0.20%のペースで減っています。

都心回帰は果たして実現するのでしょうか?

まとめ

ということで青森駅周辺を現地調査してみましたがいかがでしたでしょうか?

やはり他都市と同様郊外ショッピングセンターに客足を奪われ、

中心商店街の勢いは衰えていますが、

先般大規模再開発事業の立ち上げが2件、

それに加え60年ぶりという青森駅の改築も行われるため、

これがいかに奏功できるかがカギとなるでしょう。

調査日:2020年5月28日(木)及び6月2日(火)

※一部写真はそれ以外

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