【奥羽・羽越新幹線構想】単線非高架が最大の経済効果もたらすと判明!

青森鉄道ニュース

久々の奥羽・羽越新幹線に関する話題である。

奥羽・羽越新幹線関係6県合同プロジェクトチームによると(6月21日)、

費用対効果の面で言えば、

奥羽・羽越新幹線の建設は高架化をせず、

単線の専用線を敷く方法が最も経済効果が大きいことが明らかとなった。

建設費用に関しては、

仮に奥羽・羽越新幹線の両方を同時に複線高架化で建設した場合、

5兆3500億円かかるが、

単線の専用線で建設した場合は、

4兆400億円まで圧縮でき、

約1兆円3000億円節約可能だという。

さて、これについてあなたはどう思っただろうか?

即ち、奥羽・羽越新幹線は複線高架で建設すべきか、

それとも単線の専用線で建設すべきか、

この2択である。

その前に、ここで言えることは、

奥羽・羽越新幹線は少なくともミニ新幹線で建設しないことが分かる。

なぜなら、今回の調査報告では、

ミニ新幹線という文字はどこにも書かれていないからである。

なので奥羽・羽越新幹線のミニ新幹線案という選択肢は無くなったと推測できる。

さて、先述の2択で意見は分かれると思うが、

まず、運行本数の充実性を加味するのであれば複線高架で建設すべきだが、

費用対効果を考えるのであれば単線の専用線のほうが安上がりになり、

建設のハードルも下がると思われる(着工までの期間も短くなる)。

個人的な見解としては、

特に新庄以北は沿線人口が少なく大部分が田園地帯で占められているため、

単線の専用線でも問題はないと思う。

また、山形新幹線との直通も考慮すべきであり、

現状、山形新幹線がミニ新幹線であることを踏まえると、

やはり単線の専用線が最も手っ取り早い案なのではないかと思う。




問題は羽越新幹線のほうだ。

青森~富山間を結ぶ長距離の新幹線であるため、

コストがかかるのは避けられない。

ただ、羽越新幹線はマクロ的に見ると、

北海道~青森~秋田~新潟~北陸~大阪を結ぶことになるため、

首都圏を一切経由せずに日本海側各都市との往来が可能になるということだ。

となれば、運行本数的にもある程度充実性を図ったほうが、

経済効果としては良いのではないだろうか。

現状、富山駅 – 上越妙高駅間は北陸新幹線、

長岡駅 – 新潟駅間は上越新幹線との共用区間(いずれも複線)であることを踏まえると、

単線の専用線で果たしてキャパ的に持つのかどうか疑問である。

単線の専用線だと、やはりダイヤの制約がかかることから、

本数をあまり増やすことができない。

また、片方でダイヤが狂った場合、

単線だと上下線共に影響が出てくるのも避けられない。

あとは、具体的にどの程度の運行本数で考えているのかである。

単線だとダイヤの制約が出てくるため、

多くても1時間に3本ぐらいが限界だと思われる。

ただ、東海道新幹線みたいに1時間に何十本走らせるわけではないため、

最大1時間に3本ぐらいの本数を見込んでいるのであれば、

単線でも間に合うのではないか?

一方、単線非高架で建設した場合、

新青森駅、新潟駅、長岡駅、上越妙高駅ではそれぞれ、

北海道新幹線、上越新幹線、北陸新幹線との直通運転を考慮する必要があるため、

高架でのアプローチ線は必須であろう。

まだ具体的な計画には至っていないが、

今回の報道により奥羽・羽越新幹線構想はちょっとではあるが進展したと言えよう。

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