「5月27日、やっとこの日が来たか・・・」
と、青森県民なら誰もが待ちわびたビッグニュースと言えば、
そう、遂に!
我が青森エリアをはじめ北東北の鉄道でもようやくsuicaが使えるようになったのだ!
勿論、青森県民だけではなく、
首都圏などから訪れる観光客にとってもこのニュースは吉報であろう。
まあ、ここまでの道のりは非常に長かったものである。
2001年に初めてsuicaが首都圏で使えるようになったのを皮切りに、
2003年には仙台エリアに、
2006年には新潟エリアにそれぞれ導入されたが、
それ以降、ほかのエリアでsuicaが導入されることはなく、
2023年に北東北エリアで導入されるまで実に約17年間という、
巨大とも言えいるブランクが起きてしまった。
それもひっくるめて、
2001年のsuica利用開始以降、
実に22年の時を経て我が青森エリアを含む北東北の鉄道でも、
suicaが使えるようになったというわけだ。
以前にもちらっと解説したかと思うが、
北東北エリアでのsuica導入にあたっては、
各改札機にて運賃計算を行う従来型のシステムではカネがかかるということで、
センターサーバ式という新しい手法を用いている。
要は、運賃計算などをクラウド上で処理する方法だ。
これによりランニングコストが浮くことで、
その浮いた分を今後のsuica利用可能エリアの拡大などにも充てることができるため、
この方法が望ましいと判断された次第である。
なので、現在は奥羽本線弘前~青森間のみの対応だが、
今後はその次に利用者が多い八戸線方面でも利用可能になる時期が来るだろう。
青い森鉄道でも現在suicaを導入するか検討しているため、
近い時期ここでも使えるようになると思われる(2023年の青森県知事選で小野寺氏が政策を表明)。
では、ようやくsuicaが導入された青森エリアの奥羽本線の様子を見てみよう。
只今、新しい駅ビル工事真っ最中の青森駅の自動改札機がこちら。
画面右側を見ての通りsuicaをタッチする場所が新たに設けられた。
これに加え、画面右下を見てもらうと分かるが、
何やら赤い出っ張りが設置されている。
そう、これは以前にも解説した、
JR東日本によるQR改札用の読み取り機であり、
suica導入と同時に設置された。
現在はまだサービスが開始されていないため黒い幕で覆われているが、
サービス開始後はレジでもよく見かけるQRコードの読み取り機が現れる。
続いてsuica導入後の運賃表。
右側にはきっぷの運賃とICカードの運賃両方が掲載された対照表があるが、
区間によってはsuicaを利用したほうが数円安くなる(但し、逆に高くなる区間もある)。
パターンとしては、
きっぷの欄が青色でICカードの欄が白色の区間は、
ICカードのほうが高くなり、
きっぷの欄が白色でICカードの欄が青色の区間は、
ICカードのほうが安くなる。
いずれの欄も白色な区間はどちらを利用しても運賃は変わらない。
現在は奥羽本線弘前~青森間のみの対応。
上図を見ると、suicaに対応した区間はまだまだ限定的だ。
こちらは近距離きっぷ用の自動券売機の様子。
suicaに対応したことでチャージができる仕様にバージョンアップしたことが分かる。
一方、自動改札機のない駅では、
上図のような簡易改札機が設置されている。
基本的に仕様はほかのエリアとほぼ同様。
但し、簡易改札機の中でも2種類あり、
一つは利用者数が比較的多い駅では上図のような、
「入場」「出場」の2基が設置されているもの。
津軽新城駅や浪岡駅などで確認できた。
そしてもう一つは画像を用意していないが、
「入場」「出場」が一体型となった青色の帯を纏ったものである。
後者は利用者数が少ない駅を中心に設置されており、
鶴ヶ坂駅などで確認できた。
文字通り「入場・出場一体型」の簡易改札機では、
電車に乗るときでも降りるときでも同じ簡易改札機にタッチすることで、
清算が完了する仕組みとなっている。
と、このような感じで青森エリアでは実に22年の時を経てsuicaが降臨。
当日は各主要駅で式典が行われたり、
北東北エリア限定のsuicaグッズが発売されたりと、
地元は半ばお祭り状態であった。
今後もsuicaが使えるエリアが増えれば幸いである。
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