9月30日より駅舎改築工事に入る川部駅。
今回は、約130年ぶりとなる現駅舎の解体工事が始まる前に、
視察を兼ねて川部駅に足を運んできたのでその様子をお届けしようと思う。
尚、今回はシリーズ「各駅評論」ではないため、
あくまでも駅舎撮影のみ行ってきた。
ということでまずは肝心となる駅舎の顔面(正面口)から拝むとしよう。
写真映えも考慮して快晴の日に行ったのだが、
午後になってから急に曇り空となりやがったためイマイチの映え具合である。
川部駅の駅舎は緑色の屋根と白色の外壁という、
割とシンプルなデザインが特徴となっているが、
やはり築約130年が経過しているだけあってよくよく見ると渋い箇所がいくつかある。
前回視察した、同じく改築される津軽新城駅に関しても築年数が同じであることから、
入り口の屋根をはじめどことなくデザインが似ている箇所も多い。
まあ、川部駅も津軽新城駅と同様、
さすがに築約130年が経過しているため所々小規模なメンテナンス工事は行っているものの、
やはり入り口の三角屋根を見るといかにも旧国鉄時代を彷彿とさせる建築である。
尚、1枚目の駅舎左側にある比較的新しい建物は後述するトイレであるが、
ここもまた川部駅のもう一つの目玉とも言えるスポットであった。
では駅舎内部に入ってみよう。
所々リニューアル工事はされているものと思われるが、
やはり旧国鉄時代の雰囲気を感じさせるテイストとなっている。
特に内壁の木版がいい感じの味を出しているのがお分かりいただけるだろう。
あとは銀色の柵で囲まれた、
駅員が改札を行うスペースも未だに残っているのが、
何とも昭和時代以前の光景を蘇らせる雰囲気を漂わせている。
尚、現在はこのスペースは使われておらず、
みどりの窓口内で改札を行うスタイルとなっている(駅員も外に出てこない)。
そしてこちらが川部駅の跨線橋であるが、
まるで旧国鉄が今も生存しているかのような雰囲気を纏っている、
何とも渋すぎる跨線橋ではないかww
しかもよく見れば、
階段部分に限って比較的新しい設備となっており、
ここだけ以前に付け替えられた感じとなっているのがお分かりいただけるだろう。
何故かこの跨線橋だけが歴史の重みを感じさせるような様相を呈している。
まあ、よくこの令和の時代でも耐えているものだ。
跨線橋の足の部分が補強されているのを鑑みれば、
より一層、跨線橋の歴史の重みを感じさせられると思う。
川部駅、恐るべし。
因みに川部駅は奥羽本線と五能線が乗り入れているが、
リゾートしらかみを始め五能線の列車は当駅でスイッチバックを行うこともあり、
その間に旅行者やマニアが駅に降り立って撮影する人も多いが、
如何せん跨線橋の窓が高く絶妙にいやらしい位置に設置されているため、
高身長の人でないと駅構内の配線などを見渡すことは難しいだろう。
写真の通り、窓が天井ギリギリの位置にある。
尚、以前掲載したプレスリリースでは、
あくまでも「駅舎のみの改築」という報道となっているが、
この跨線橋も老朽化が著しいため同じタイミングで新しく付け替えられる可能性があるため、
この激渋跨線橋を写真に収めたい人はお早めの訪問を推奨する。
さて、冒頭ではトイレがもう一つの目玉とお伝えしたが、
これには理由がある。
1枚目は駅舎内から、
2枚目は駅舎の入り口からそれぞれ撮影したものである。
あたかもトイレの入り口が2か所あるかのように思えるが、
実はそうではない。
・・・そう、川部駅には改札内と改札外、
何とトイレが2か所設備されているのだ。
ターミナル駅など、利用者数が多い駅では、
改札内外にトイレが整備されていることは普通であるが、
コロナ前の利用者数でも280人程度である川部駅にトイレが2か所存在するというのは、
何とも利用者にお優しい設計ではないだろうか。
川部駅より利用者が多い近隣の浪岡駅でもトイレは1か所しかない。
しかももれなく豪華な暖房ウォシュレット付きトイレであるw
果たしてこのトイレ、
駅舎改築後も稼働しているのだろうか・・・
ということで以上、
間もなく解体される川部駅の現駅舎の模様をお届けした。
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