※当研究記事は以前別ブログ(既にBAN)にて執筆したリメイク版です。
最近、ようやく実現化が見えてきたこともあり、
操車場跡地における青い森鉄道の新駅設置が話題となっていますが、
実はかつて青森市では、
奥羽本線でも新駅設置計画が浮上していたのです。
それは青森市長が佐々木市政時代の平成元年以降の頃でしたが、
一体どこに新駅を置くつもりだったのでしょうか?
新駅設置計画があったのは奥羽本線青森~新青森間
当時奥羽本線における新駅設置計画が浮上していたのは、
中心市街地最寄りの青森駅と、
新幹線が乗り入れる新青森駅間の3.9kmにわたる区間であり、
過去の資料に掲載されていた情報によると、
実際に新駅設置計画が浮上していたのは西滝地区周辺と思われます。
なお、“思われます”とあえて表現したのは、
具体的にどこに設置するか決まっていなかったためです。
次にこちらをご覧ください。
上図は実際にある資料に掲載されていたイメージ図を再現したものですが、
これによると新駅は津軽線と奥羽本線の分岐点であることが分かります。
分岐点があるのはちょうど西滝地区であるため、
恐らくこの付近に新駅設置計画があったと想定できます。
そして西滝地区周辺はマップを見ると分かるように住宅密集地であるため、
利用者数に関してはそこそこの数値を記録しそうなエリアなのが分かります。
しかも当該区間の駅間は3.9kmと比較的長めなので、
仮にど真ん中に新駅を置いた場合、
駅間は約2.0㎞間隔になり、
青森市内の青い森鉄道線各駅における駅間距離と匹敵するほどになります。
青い森鉄道のように駅を設置しまくって利用者数を増加させたケースを考えると、
奥羽本線でも同様の効果が得られると見込まれます。
当然ながら駅が増えると周辺住民の利便性も向上するため、
奥羽本線の利用者数増加も期待できるでしょう。
問題は設置スペースが限られている点
利用者数的には周辺環境を踏まえると良さそうに思えますが、
実はある問題があります。
それは、住宅密集地かつ両線の分岐点というだけあって、
新駅を設置するためのスペースが限られているという点です。
マップを航空写真にして線路に注目していただくと3線が並んでいますが、
これは一番北側から順に津軽線、貨物線、
そして奥羽本線となっています。
さらにストリートビューにすると分かるように、
どうも駅舎などを置くスペースはなかなか見当たりません。
辛うじて西滝川東側にちょうど空きスペースがあるので、
ココを上手く利用すれば駅舎ぐらいは何とかできそうですが、
プラットホーム等をどうするかを含め考えると、
やや厳しい面もありますね。
そういう状況もあるため、
現在は西滝地区における新駅設置に関しては検討されなくなっており、
詳しい事業内容がどこにも載らなくなってしまいました。
しかし、周辺環境を踏まえると可能性は少なくともあるので、
周辺住民への意向調査等次第では実現性が広がってくるかもしれませんね。
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