【理想】コンパクトプラスネットワークによる青森市の交通網考えてみた

鉄道を中心としたまちづくり論

この間、青森市都心部にある複合施設(ア・ベイ)に1頭の熊が入り、

しまいには立てこもったというのが、

全国ニュースにもなりましたね。

そもそも山までかなりの距離があるにも関わらず、

どのようにして都心部まで歩いてきたのかが謎。

線路なり橋でも渡れなければ、

都心部まで行けませんので、

いずれかの方法をとったのでしょう。

しかも、県庁や市役所にほど近い官庁街の一角のビル。

数あるビルの中でなぜあそこを選んだのか・・・?

個人的な予想としては、

パンでも食いにきたのかもしれません。

ア・ベイ正面の入り口を入ると目の前にパン屋があり、

いつもパンのいい香りが漂っているので、

熊もその匂いにそそられ入ったのでしょう。

まさに「ア・ベイ」が”ア・ベア”となった瞬間でした。


さて、青森市では、

かつてのコンパクトシティーの失敗(アウガ破綻の件)を受け、

2018年に「コンパクト・プラス・ネットワークの都市づくり」を策定。

2年前の報道で西青森市長は、

青い森鉄道と市営バスの連携を強化し、

バス路線の抜本的な見直しが可能になるとコメント。

関連記事:【青森市営バス】路線網大改造計画浮上!?青い森鉄道との乗換テコ入れも

しかし2026年5月現在では、

未だ抜本的な見直しが行われていません。

そこで今日は、

アオラボ独自で、

理想となるコンパクト・プラス・ネットワークの、

青森市の交通網を考案してみました。

【理想】コンパクトプラスネットワークによる青森市の交通網想像図

右側が旧青森市、

左側が浪岡地区。

あくまでもアオラボ独自の個人的な想像図に過ぎませんので、

参考程度にしてください。

青森市立地適正化計画 第3回変更 (第1章~第3章) (PDF 9.3MB)より引用・改変

浪岡駅周辺地区は青森市都心部との鉄道本数増強

まず、浪岡地区ですが、

こちらは都市機能誘導区域に指定されています。

浪岡駅周辺は旧浪岡町の中心。

市内へ通勤通学する人が多いため、

より一層青森市都心部と結ぶ交通網(鉄道)の強化が必要。

現状、浪岡~青森間は毎時1~2本程度のため、

少なくとも毎時2本程度はあったほうが便利でしょう。

青森駅周辺地区は引き続き都心部としての機能強化

同じく都市機能誘導区域に指定されており、

いわゆる新町をはじめとした青森市都心部。

こちらは再開発事業が立て続けに行われており、

今最も勢いのあるエリアです。

ここから各拠点区域へバス路線を走らせ、

引き続き青森市内で最も交通の便が良いエリアを維持していくことが重要。

新青森駅周辺地区は西部地区の拠点として機能強化

新幹線が乗り入れる新青森駅及びその周辺のエリアであり、

こちらも都市機能誘導区域に指定されています。

北海道や東京方面への玄関口として機能しており、

その利便性から駅周辺は新興住宅街として発展。

更に既存のガーラタウンといった大型複合商業施設もあり、

青森市西部の拠点として今後も維持していくことがカギでしょう。

ただし、コンパクト・プラス・ネットワークの定義では、

中心街と拠点となる住宅街及び、

拠点同士の住宅街を結ぶ交通ネットワークを構築することであるため、

青森市で最も勢いのある浜田周辺地区との直通バス路線を開設すれば、

更に利便性が向上するでしょう。

現状、青森駅や古川バス停で乗換が必要になるため(一部は直通)、

一向に着工のめどが立たない内環状線が完成すれば、

三内、金沢経由でショートカットのバスを走らせることができます。

また、新青森駅とガーラタウンの路線バスは、

現状、十和田観光電鉄が1日4往復していますが、

車を持っていない市民の移動の利便を考えれば、

更なる本数の増加の余地があるでしょう(市営バスも含め)。

北部方面からのアクセスは津軽線新駅設置が必要

新青森駅周辺地区は、

「北部方面への拠点」としても立地適正化計画に明記されています。

となれば、後潟や奥内、油川地区といった北部地区から、

新青森駅周辺地区への移動をより便利にする必要がありますね。

そこで私が以前からずっと考えていたのが、

津軽線への新駅設置。

ガーラタウンに近い旧青森車両センター付近に駅を置くことで、

後潟や奥内、油川地区からのアクセスが飛躍的に向上すると思われます。

以前、各駅評論の視察に蓬田駅に訪れた際、

たまたま遭遇した地元住民(爺様)から話を聞いたんですが、

それによると、

「毎週ガーラタウンまで車で買い物行ってる」

とのこと。

年齢も年齢なのでいよいよ免許返納も近いでしょうから、

もしガーラタウン付近に駅があれば、

運転しなくても買い物に行ける。

こういうところからターゲットを拾って、

鉄道の利用促進につなげるのが重要なのではと心底思いました。

操車場跡地周辺地区は新駅設置&統合新病院へのアクセス拠点へ

立地適正化計画策定から8年が経過し、

青い森セントラルパーク(操車場跡地)には現在、

青森市総合体育館が整備され、

イベントが多数開催されています。

また、県立中央病院と青森市民病院を統合した、

新病院の建設場所の候補地として有力視されていましたが、

最終的には県営スケート場跡地(浜田地区)に決まったため、

今後は、操車場跡地に新駅を設置し、

そこからシャトルバスを走らせるという構想が挙がっています。

そのため、まずは新駅設置が絶対条件であり、

交通の結節拠点としての機能を整備する必要があります。

更に足を延ばして、

問屋町や中核工業団地へのアクセス拠点としても強化していくことが、

コンパクト・プラス・ネットワークでは重要でしょう。

浜田周辺地区は南部地区の拠点としての機能強化

青森市で最も勢いのある商業激戦区を擁する浜田周辺地区。

チェーン店の新規出店も立て続けに行われているため、

今後も南部地区の拠点として、

機能を維持強化していくことがカギでしょう。

課題としては、

交通結節点としての役割。

現状、浜田周辺地区には、

これといったバスターミナルが存在しないため、

当エリアから各拠点へのバス路線を拡大することが、

コンパクト・プラス・ネットワークにおいては重要とされるでしょう。

更に、先述の通り、

県営スケート場跡地には統合新病院が整備されるため、

ここを起点としたバス路線を開設することで、

造道や幸畑など各拠点からのアクセスが向上すると思われます。

造道周辺地区は東部地区の拠点として機能強化&県病跡地の活用

そして現在県立中央病院がある造道周辺地区ですが、

先述の通り、浜田の県営スケート場跡地に、

市民病院と併合した統合新病院が整備されるため、

大きな核となる施設がなくなることになります。

現状、県病跡地をどのように利活用していくかは決まっていませんが、

立地適正化計画において拠点とするならば、

それと同等の何かしらの施設が必要でしょう。

また、東部地区の拠点となるならば、

距離が近い戸山などのエリアを結ぶバス路線を開設することで、

郊外との行き来が便利になると思われます。

県立中央病院があるため従来より本数は多いですが、

それよりも更に東(野内や浅虫、宮田、滝沢など)のエリアとの結びつきを強化することで、

より拠点性として機能を発揮するでしょう。

横移動は鉄道、縦移動はバスが基本的な考え方

青森市の交通網の特性として、

東西に鉄道が、

南北にバスが走っていることから、

いかにしてこの部分をうまく利活用できるかがカギとなるでしょう。

これは西市長も2024年の東奥日報の取材で強く協調しています。

そうなれば、

奥羽本線と青い森鉄道の直通運転が実現すれば、

東西の行き来の利便が大幅に向上されます。

現状、青森駅とその周辺の構図として、

スイッチバック式となっているため、

青森駅を経由するとなれば、

時間がかかり迂回になってしまいます。

そのため理想としては、

奥羽本線の貨物支線を活用し、

青森駅を経由しない列車を、

特に利用の多い朝夕ラッシュに走らせれば、

鉄道を利用してくれる人も増えるのではないでしょうか?

隣県の秋田駅や盛岡駅では、

既に直通運転が行われているため、

ここがいいお手本となりそうです。

鉄道とバスは互いに競合させないほうがいい?

先日、仙台市営バスが全路線、

5年連続約39億円の赤字であるという報道がありました。

バスにあまり乗らない理由として、

バスより地下鉄のほうが時間通りに来るし速度も速く安いから、

というのが多くの市民の声。

やはり速く正確で安い地下鉄のほうが優位であり、

しかも地下鉄と似たようなルートならば、

尚更勝ち目が無いでしょう。

関連記事:【青森市営バス】路線網大改造計画浮上!?青い森鉄道との乗換テコ入れも

↑こちらの記事でも述べていますが、

これからの鉄道とバスは、

競合せず互いに役割分担をして、

特にバスに関してはフィーダー化が必要と思われます。

そうすることで、

バスと鉄道の競合を避け、

共倒れになる確率を下げることができるでしょう。

コンパクト・プラス・ネットワークにおける今後の課題・個人的な提案まとめ

  • 奥羽本線浪岡~青森間及び青い森鉄道浅虫温泉~青森間の本数の充実化
  • 奥羽本線と青い森鉄道の直通運転の実現(青森駅を経由せず貨物支線を利用)
  • 操車場跡地への新駅設置※情勢が変わったため、今後再度利用調査が行われる予定
  • 旧青森車両センターへの新駅設置
  • 津軽線青森~油川間の本数の充実化
  • 都市機能誘導区域(特に新青森駅、操車場跡地新駅周辺)と生活拠点区域及び生活拠点区域同士のバス路線の拡充・新設
  • 生活拠点区域(浜田、造道周辺)へのバスターミナル整備

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