本日2020年3月26日、
早くも北海道新幹線開業から4年が経ちました。
青函トンネル内速度向上など課題は山積していますが、
時の流れは実に早いものです。
そして今回は、
その北海道新幹線に関するニュースを解説していきます。
記事投稿を一時的に中断していた関係でほかのニュースも溜まっているので、
連日どんどん投稿していきたいと思います。
2020年2月13日、
JR北海道と宅配輸送の大手佐川急便は、
何と宅配便を北海道新幹線で輸送する実験を3月上旬に行うと発表しました。
なのでもうすでに実施済みだと思われますが、
新幹線に旅客と貨物を同時に載せて運ぶ、
いわゆる「貨客混載」という輸送スタイルが新たに北海道新幹線でスタートしたという意味になります。
東奥日報の情報によると、
今回の実験ではフェリーの利用から新幹線の利用による貨物輸送において、
どれだけ時間を短縮できるかを計測することが最大の目的だそうです。
実際、フェリーを利用した場合だと、
最短でも翌日の午後までかかってしまいますが、
新幹線を利用すると、
翌日午前中の受け取りが可能になるというのです。
数字で表すと、
恐らく5時間前後短縮することができることになるでしょう。
因みにJR北海道では2019年4月にも宗谷本線で貨客混載の実験をしており、
今回は2例目になります。
現在宗谷本線では1日50~60個の宅配便を輸送しているため、
本数や両数といったキャパを考えると、
北海道新幹線ではその何十倍もの宅配便の輸送が可能になるでしょう。
また、北海道新幹線の場合、
宅配便はデッキではなく、
空いている座席の上に配置しているとのことです。
まあ旅客の利用率で言えば現状そこまで多くはないので、
特に空いている夜間の時間帯になれば貨物の利用も増えることでしょう。
因みに「貨客混載」というキーワードで関連して思い当たる節が、
あの有名な「トレイン・オン・トレイン(TOT)」。
TOTは、在来線の貨物列車を新幹線の専用車両にそのまま搭載して輸送するという、
JR北海道が現在開発中のシステムです。
そもそも何のためにTOTを開発しているのかというと、
要は新幹線と在来線(主に貨物列車)が共用する線路及び青函トンネル内において、
貨物列車側のスペックを新幹線並みに足を揃えることで、
全体的な運行に支障が出ないようにするためです。
今回の貨客混載というのは、
あくまでも人の手で新幹線車内に貨物を載せるということであり、
貨物専用車両が造られたというわけではありませんが、
しかしながらこういった旅客列車での貨客混載は、
まるでTOTの前兆かのように思わせられます。
勿論仕組みは異なりますが、
目的としては同じなので、
この貨客混載はTOTを連想させるものですね。
とりあえずは一歩前進したといったところでしょうか?
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