青森市西エリアの住民にとってこれまた衝撃なニュースが飛び込んできた。
10月31日、同市三好にある大型商業施設ガーラタウン内にあるマエダガーラモール店が、
来年の2023年5月下旬をもって営業を終了することをマエダ(本社むつ市)が突如発表。
しかも、マエダが入っているA棟の建物すべてのテナントが撤退を強いられるという。
マエダガーラモール店は青森市西エリアの商業の中心だけあって曜日関係なく賑わっており、
コロナ禍のマエダの2022年3月決算期でも売上高355億円、
当期純利益も10億円の黒字を計上しているほど経営は順調。
また、ガーラモール店全体の売上高は約40億円で、
このうち半分相当の20億円がマエダの売上にあたるのだから、
いかにマエダはガーラタウンの中でも中核的店舗であるかが伺えるだろう。
にもかかわらず何故マエダは撤退を表明しているのだろうか?
これは、有限会社東日本アセット(本社弘前市)という非公開会社が、
2003年5月26日~2023年5月25日の20年間にわたりマエダと賃貸借契約を結んでいたのだが、
契約期間、金銭面で折り合わず、
更に建物の老朽化という理由で東日本アセット側が賃貸借契約を満了したいのこと。
この会社、かなり高度な要求をしてきたのだろうか?
↑関連資料。東日本アセットなど、今回の報道に関連する企業情報が掲載されている。
実際問題、建物の老朽化とは言え、
今のガーラタウンの建物が竣工したのは2000年、
築年数で言うとまだ22年程度しか経過していない。
青森市緑にあるサンロード青森を見てごらんなさい()
外壁塗装も所々剥がれ落ちていながら今日も周辺住民の台所として健闘しており、
現在も客足が順調でにぎわっている。
そもそもサンロード青森のオープンが1977年であり、
実に45年も経過しているのである。
それに比べればガーラタウンの築年数はまだ半分以下に留まる。
そこまでテナント運営事業では築年数にこだわるのだろうか?
また、先述の通り、
「マエダが入っているA棟の建物すべてのテナントが撤退を強いられる」
とある。
A棟の建物からマエダのみが撤退するのだから他の店舗は継続するのでは?
と思ってしまうがそうではない。
これは、マエダがA棟全体を借りたうえで、
更にそれをテナントに貸し出しているからである。
既にマエダではA棟の全テナント37店に閉店する旨を伝えており、
各テナントは別の場所での営業を継続する店もあれば、
マエダと同じタイミングで撤退する店と分かれるものと思われる。
しかしながら、2021年8月にもシネコン「青森コロナシネマワールド」がBAN(閉店)し、
昨今のガーラタウン周辺には何やら暗雲が立ち込める。
同時に、小野寺市長肝入りのまちづくり政策である「コンパクト・プラス・ネットワーク」にとっても、
実に耳が痛い報道であろう。
ガーラタウン周辺も「都市機能誘導区域」に指定されており、
青森市西エリアの心臓部と言える。
一方、マエダが撤退するとはいえ、
西バイパス沿道は今のガーラタウンがオープンして以降急成長な発展を遂げている。
ニトリ、ユニクロ、マクドナルド、ヤマダ電機、
快活クラブといった全国チェーン店が軒を連ね、
地元の大型スーパー・カブセンターもオープン。
暗雲が立ち込めているとはいえ、
西バイパス沿道の発展ぶりは今も健在である。
さて、今回の報道によりTwitter上でも閉店を惜しむ声が大多数挙がっていたが、
閉店を惜しむだけでは今後のガーラタウン周辺の発展に寄与しない。
数年後の青森市西エリアを便利な街にするためにも、
市民のアイデアが必要である。
そこで、個人的に考えているのは、
青森市初となるイオンモールの進出である。
現在、青森市のイオン系列の店舗と言えば、
サンロード青森のイオン青森店と、
イオンタウン青森浜田の2店舗あるが、
イオンモール規模の店舗は未だ進出していない。
シネコンや複合商業施設の穴埋めとなると、
ちょうどイオンモールとの相性も良いのではと思う。
新幹線が乗り入れる新青森駅やフェリーターミナルとも距離が近く、
何かと交通の便が良いエリア。
イオンということで上場企業であるため、
何よりテナント運営の安定性が見込めるというのがメリット。
実現の可能性は定かではないが、
もし仮にイオンモールが進出するとなれば、
青森市西エリアの景観は大きく変貌を遂げ、
まちづくりの面としても非常に有意義なものになるのではと思う。
と、つい妄想に入ってしまったが、
イオンモールでなくとも、
青森市西エリアの賑わい創出のためにも迅速な対応が求められる。
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