【全国異例の百貨店onMS】青森市中三再開発まとめ 2020/11/26更新

地域経済研究

別記事でご紹介している青森市角弘再開発と同時に、

青森市新町にある中三百貨店の再開発も行われることが決定しました。

実は中三再開発というのは、

県内においてこれまでの再開発事業には全くなかった、

何と百貨店とマンションが入った複合商業施設の建設なのです。

なので、ただのマンション建設とは一味違う、

県内でも新しい発想を取り入れた再開発と言えるでしょう。




中三再開発の概要(当初)

※東奥日報記事より引用・加工

※青文字は未確定部分。

※フロア数については今後変更の可能性あり。

事業名 新町一丁目地区優良建築物等整備事業
所在地 青森市新町1丁目
フロア数 複合商業施設棟:地上16階建、駐車場棟:地上5階建
用途 複合商業施設棟:商業施設・マンション、駐車場棟:商業施設・立体駐車場
工期 2020年6月着工、2022年完成予定
総事業費 8,769百万円

中新町山手地区第一種市街地再開発事業資料2

中三再開発の位置は上図の通り。

これまでの百貨店の店舗と立体駐車場を取り壊し、

その跡地に複合商業施設と立体駐車場を整備することになっています。

また角弘再開発と同様、

老朽化した周辺の飲食店などを複合商業施設内に集約。

上層階からすぐ百貨店フロアにエレベーターで降りることが可能なので、

買い物がかなり楽になるでしょう。

まあ、きっと中三もそのような魂胆だと思いますがw

そして近くには同業他社であるさくら野百貨店が鎮座しているため、

今後も青森市の中心商店街の一角を担うライバル関係となることでしょう。

さて、中三再開発の概要をまとめてみると、

複合商業施設は今のところ地上16階建てと決まっています。

1階~3階には商業施設として自社の百貨店フロアを設け、

4階~16階にはマンション95戸を整備。

戸数としては周辺のマンションと比べやや多い感じです。

いやぁしかしながら何とも奇抜ですねw

そもそも全国的にみても、

百貨店の上にマンションを乗せるという複合商業施設はかなり珍しいのではないでしょうか?

1階に飲食店などが数店舗入ったマンションはよく見かけますが、

少なくとも東北では聞いたことがありません。

一方、かつての建物では地下2階層まであったんですが、

再開発後は地下フロアを造るんでしょうか?

これまでのフロアは地下を含め10層ありましたが、

計画では商業施設のフロア数を3層程度に大幅圧縮することになっているので、

1フロアあたりの店舗数が相当増えるものと思われます。

先述の通り周辺の老朽化した店も入れるというので、

既存の店と合わせれば結構ぎゅうぎゅう詰めになりそうですけどね。

撤退する店もあるということでしょうか?

とは言え、かつて地下フロアには食品売り場があったので、

周辺の住民の利便性を考慮するためにも食品売り場は無くならないはずです。

郊外のスーパーみたいに1階に置くことになるのでしょうか?

計画では最終的にどうなるか分かりませんが、

大概の百貨店には地下フロアがあるので、

名残という意味もありますが個人的には残してほしいですね。




因みに角弘再開発の記事でも触れた、

青森市における20階建て以上の建物が存在しない件についてですが、

この中三再開発は16階建てということなので、

角弘再開発の時よりもフロア数は若干減りますが、

商業フロアの1フロアあたりの天井の高さがそれなりにあれば、

アスパムを越える可能性が出てきます。

商業フロアは今のところ3フロアに設定しているので、

ここがどのぐらいの天井の高さになるのか気になるところです。

中三再開発の概要(9月17日報道)

少々お伝えするまで時間がかかりましたが、

新しい続報が入ってきました。

9月17日に当初の計画案を多少いじった形で、

新たな方針が固まった模様です。

まず、中三再開発に伴に建設される複合商業施設の名称が、

「THREE」に決まりました。

至ってシンプルな名前ですね。

因みにこれは「THREE」のロゴとなります↑

勘のいい人はすぐ分かるかと思いますが、

「THREE」の由来はかつての「中三百貨店」の「三」という数字から、

英語で表現したものとなっています。

「T」と最後の「E」が若干洒落たデザインになっているのも面白いですね。

では、一番気になるフロア構成についてですが、

こちらは新たな写真が公開されています↓

引用・加工:【タカラレーベン東北】青森市新町一丁目地区優良建築物等整備事業「THREE」参画のお知らせ|株式会社タカラレーベンのプレスリリース

どこが当初と違っているかあなたは気付きましたか?

まず当初の計画案との相違点をまとめてみます。

項目 変更点
外観 本館(右)はガラス張りから白壁メインになった(駐車場棟も)。
本館 全体 当初より2フロア低い14階建てに変更。
商業フロア 1フロア増設。1階:レストラン・カフェ・デザートショップ等、2~3階:ファッション関係、4階:クリニック・ビューティーサロン等
MS 当初より9戸少ない86戸。5~14階。タカラレーベン東北主体。
駐車場棟 全体 変更なし
商業フロア 1階:生鮮食品
駐車場 当初より52台少ない224台。2~5階。
連絡通路 本館3階と駐車場棟4階を結ぶ。
総事業費 約90億円。大きな変更なし。
開業 2023年春予定

まずは外観から。

当初は都会的なガラス張りのデザインでしたが、

さすがにカネがかかるという理由なのか、

駐車場棟含め本館はガラス張りから白壁メインになりました。

フロア構成についても当初より変更点があります。

まず、当初は本館が16階建てだったのに対し、

9月17日時点の報道では14階建てに変更し、

2フロア圧縮する模様。

これは、マンション部分が当初は95戸だったんですが、

それから9戸少なくして86戸になった影響です。

当初より計画案が若干縮小したみたいですね。

因みにマンションに関してはタカラレーベン東北が手掛けることが決定。

私も以前レーベンのホームページを見ましたが、

内装が実におしゃれで、

まさに成功者が住む家みたいなデザインで度肝を抜かれました()

これは楽しみですね。

一方、商業フロアの部分については当初より1フロア多い4フロアになり、

各フロアのおおまかな構成も決定しています。

旧中三もとより、

全国の百貨店では大体最上階にレストランを設け、

そこから全体のフロアを廻って商品を見てもらうという、

ある種の戦略があるのですが、

今回の場合は1階にレストランが入る構成に切り替わっています。

こうしてみてもいかに脱百貨店の魂胆が込められているかが伺えますね。

尚、解体前のフロアよりかは当然縮小していますが、

ぱっと見かつてのアウガのようなフロア構成に似ている気がします。

駐車場棟に関しては、

1階に生鮮食品売り場が入ることが決定しました。

旧中三では生鮮食品売り場は地下フロアにあったんですが、

これはやはり普段の生活で頻繁に利用することから、

利便性を考慮して1階にしたのでしょう。

ただ、個人的にはデパ地下が消えたのが少し残念ではありますが・・・

ここまでのまとめとして、

本館は商業フロアが1つ増え4フロアになった反面、

マンションは戸数が減って14階建てに圧縮された、

と言った感じですね。

現在の中三再開発の模様 2020/05/28更新

既存の建物はすでに解体され残骸だけが残っています。

それなりに建築面積が大きい建物だったので、

中心商店街の一角に広大な敷地が誕生しました。

着工が6月ということで間もなく工事に入る模様です。

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