これまた驚きのニュースが入ってきた。
三村知事と小野寺青森市長が10日県庁で共同会見を行った結果、
県立中央病院と青森市民病院を統合し、
共同経営する方針を固めた。
新病院の開業は5~6年後を想定しているようだが、
ここで気になったのは新病院の建設場所。
複数の関係者によると、
新病院建設場所の有力な候補として、
かの青森操車場跡地が挙がっているとのこと。
青森操車場跡地といえば先般、
アリーナの建設が決まったばかりであるが、
その隣に新病院を建設する案が急遽浮上してきた。
急遽浮上といっても、
実は操車場跡地に新病院を建設する案は、
数年前からちらほら噂されていたのだが、
ここへきて割と本格的な計画に乗り出したといえよう。
ただ、懸念材料としては、
震災や院内感染が起きた場合機能しなくなるのでは?
という声があるが、
このほかにも市民の避難場所がなくなるという声も出てきそうだ。
操車場跡地といえば以前当ブログで何回も解説してきたが、
地域住民からは「避難場所を確保できなくなる」として、
民間による開発を断じて拒否。
そのため操車場の機能が廃止されて以降、
長らく塩漬け状態にされていた広大な土地なのである。
しかし、先般のアリーナ建設が事実上決定されたことで、
操車場跡地に対する認識が改めて変わったのではないかと思う。
が、今度はここへ新病院を建設するとなれば、
これまた公園としてのスペースが大幅に縮小する可能性が出てくる。
住民からの反対意見はどの程度来るのだろうか?
で、当ブログで一番フォーカスしたいのが、
青い森鉄道の新駅と新病院建設の関連性である。
手っ取り早く言うと、
学校(高校)の次は病院を移設してくるつもりなのか?
ということだ。
青い森鉄道の経営戦略に関して、
これまで当ブログで腐るほど解説してきたが(青鉄大研究会を参照)、
それを鑑みれば、
いかにも新駅の利用者数を増やそうという魂胆がどこからか垣間見えるのは気のせいだろうか?
それもそのはず、青い森鉄道の事実上のオーナーであるのは青森県。
つまり、青森県が新病院を新駅近くに移転させ建設し、
利用者数を稼いで収益を爆増させようという考えなのでは?
と、個人的にも薄々勘付いている(以前動画で中央高校や南高校を操車場跡地に移転すればいいという声もあったかw)。
学校(県立高校)も新病院(市民・県立)も青い森鉄道も、
いずれも公的施設であることから、
そのオーナーも県である。
だから今回の新病院建設に関しても、
なるたけ新駅の近くに移転させたいのではないだろうか?
あと、統合・移転という計画であるため、
県病と市民病院の跡地の今後の用途はどうするのか、
それによって市営バスの運行体制にも変化が出てくるだろう。
また、新駅の利用者数想定に関して、
青森市が調査したデータでは、
1日900人程度の利用(乗車人員)が見込まれるとのことだが、
仮に新病院が建設されるとなれば、
これよりも更に増える可能性がある。
また、超少子高齢社会ということで、
高校だけではこの先鉄道利用を維持することが難しくなるという観点から、
病院の移転は比較的安定した利用が見込まれる。
利用の多くは免許を返納したor運転が難しい高齢者であろうから、
半ば自動的に鉄道を利用すると思われる。
実際、岩手県のケースでは、
岩手医科大学附属病院が盛岡市から矢幅駅に近い矢巾町に2019年移転新築したことで、
矢幅駅の乗車人員は2019年までに1日3,000人に増えている。
コロナ禍による利用減でも300人程度しか落ちていないため、
いかに駅チカへの病院建設は鉄道経営にとっても安定的かが分かる。
操車場跡地への病院建設で新駅の利用者数はどの程度増えるのかは未知数だが、
少なくとも高齢者層をはじめとする患者の利用は増えそうである。
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