遂に今年もこの季節がやってまいりました・・・
そう、来年のダイヤ改正のプレスリリースの発表です!
尚、以前投稿した動画で告知したように、
今回からYouTubeではなく、
ブログのほうで特集を組む形でやっていく方針に切り替わりましたので、
今後もよろしくお願いします。
そして、次回のダイヤ改正日は2021年3月13日となります。
ここでは、JR東日本の青森地区及び青い森鉄道のダイヤ改正について、
徹底解説いたします。
今年は何といっても新型コロナウイルスにより、
鉄道(特に新幹線)を利用する人が大幅に減ったということから、
鉄道事業者にとっては大きなダメージとなりました。
本来なら東京オリンピックが夏に開かれる予定であり、
世の中は膨大な経済効果を期待していましたが、
まさにその新型コロナウイルスによって今年の運命が悪い方向にひっくり返されました。
勿論、鉄道事業者にとっても、
東京オリンピック関連の増収が大いに期待されていたはずですが、
新型コロナウイルスによって逆に大幅減収となってしまったのは大きな痛手でしょう。
その影響もあり、
来年のダイヤ改正は全国各地で列車本数を減らすなどの、
まれにみる大幅減便ダイヤとなっている傾向にあります。
特に九州新幹線はその影響が顕著に表れていますね。
よって、今回はいかに減便ダイヤから回避できるかがカギとなるでしょう。
では、我が青森地区ではどのようなダイヤ改正となったのでしょうか?
利用者数減も減便は1往復に留まったのが奇跡的な東北新幹線
まずは東北新幹線。
順に解説していくと、
まずは上野~大宮間の最高速度が引き上げられる影響で、
はやぶさ等は現行よりも1分程度短縮されることが決定しました。
上野~大宮間の最高速度引き上げは以前からの課題であったため、
ようやくその課題が一段階解決されますね。
まあ、たかが1分程度短縮で何が変わるんだという意見もあるかもしれませんが、
本数の少ない線区との乗り換えに関しては、
数分程度の短縮でも乗車可能な列車が増える場合もあるため、
少なくともメリットはあるものです。
そして新型コロナウイルスにより、
東北新幹線も他と同じく大幅な利用者減に陥ってしまいましたが、
今回は奇跡的に1往復減便に留まることになりました。
思っていたほど減らなかったのが何よりですね。
逆に、東北新幹線の需要がいかに堅調であるかがこれで分かったと思います。
4時間切りを突破した北海道新幹線だが・・・
北海道新幹線については、
上表の通り最速のはやぶさ7号、13号、44号が、
東京~新函館北斗間を更に4時間以内の3時間57分から1分短縮し、
3時間57分の所要時間で結ぶことになります。
よく飛行機対新幹線の競合において「4時間の壁」という言葉が聞かれますが、
北海道新幹線自体が4時間の壁を突破しているものの、
どのみち函館市中心部へ行く際は乗り換えが発生するため、
実質的に4時間を超えてしまっているのが現状となっています。
新函館北斗~函館間の所要時間は20分程度であるため、
函館市中心部まではトータル4時間20分程度かかります。
そのため、完璧に4時間の壁を突破するためには、
新幹線のほうで少なくとも3時間40分程度まで短縮する必要があるので、
もう少し時間がかかりそうですね。
色々改革が起きる五能線
今回の五能線では大きな変化があります。
五能線と言えば先日、
新型車両GV-E400系が投入され注目を浴びましたが、
それに伴いキハ40系が残念ながら引退することになります。
ただ、実質的にはリゾートしらかみくまげら編成がキハ40系の改造車であるため、
本当はまだ1本残っているのです()
とは言え老朽化の進行は否めないので、
キハ40系のモーター音などを体験したいならば、
今のうちに乗車したほうが良いでしょう。
そして、ダイヤ改正では特に秋田県側で減便ダイヤとなっています。
輸送体系ではそれなりに大きな変化があり、
これまでは岩館を境に発着していた列車を統一する形になります。
要するに乗り換えが減るということですね。
これにより約4時間半という、
まさにロングランと言える全区間を走る列車が3本から4本に増えました。
更に、ワンマン運転が増える模様です。
これまでは鰺ヶ沢以東を行く列車はすべてツーマン運転でしたが、
次回から鰺ヶ沢以東でもワンマン運転を実施する列車が出てきます。
久々の増発となった八戸線
続いて八戸線ですが、
コロナで沈んでいる世の中で、
何とこちらは合計3本増発となりました。
八戸線で増発とは最近あまり聞かないのでかなり久々だと思われます。
過去5年間におけるYouTubeのダイヤ改正特番でも、
八戸線で増発は一切無かったため、
少なくとも5年以上の間が空いていることになりますね。
増発されるのは朝夕の通勤通学時間帯であり、
下り八戸発7時台が1本増え4本に、
上り鮫発8時台が1本増え2本に、
同じく上り鮫発16時台が1本増え2本にそれぞれ増発されました。
ただしその一方で、
これまで3両での運転だった列車が2両に減車されたことで、
八戸線すべての列車が2両での運転となります。
なので、3両編成の列車を撮影する際は今のうちに済ませておくと良いでしょう。
更に、階上以南では1往復減便、
鮫~階上間は下り1本のみが減便となりました。
上り久慈発5時台は階上発に、
下り八戸発は午後を中心にダイヤ調整がとられ、
1本減便(実際は鮫以南が下り1本減便)となっています。
これにより既に時刻表が発表されていますが、
突如「階上行」が登場しましたw
階上以南を回送として扱うとみられます。
新型車両導入の反動でさりげなく減車となった津軽線
続いて津軽線(一部奥羽本線)です。
こちらにも五能線の新型車両GV-E400系が投入されます。
投入されるのは蟹田以北すべての列車と青森~三厩間の列車、
それに奥羽本線の一部列車が該当します。
そして津軽線でもキハ40系が完全引退します。
五能線ではリゾートしらかみくまげら編成がキハ40系改造車であるため、
実質的にはまだ残りますが、
津軽線からはすべてのキハ40系が消え去ります。
加えて、上表の通り、
これまで蟹田以北すべての列車と青森~三厩間の列車は2両での運転でしたが、
改正後はまさかの1両での運転となります()
蟹田以北は利用者数が少ないので1両でも賄え切れると思いますが、
蟹田以南は利用者数を見た限りでは、
1両だと少々ぎっつぎつになりそうな気がしますがどうでしょう。
そもそも1両での運転と言えば、
八戸線のキハ40系が津軽線で走っていた時代にありましたね。
かれこれ10年前の話になるかもしれません。
となれば10年前にある意味タイムスリップしたって感じですかねw
ワンマン運転が大量発生した奥羽本線
続いて奥羽本線ですが、
こちらは大幅にワンマン運転が増加します。
とは言ってもほとんどが秋田県側の話であり、
青森県側では青森~弘前間の早朝と最終列車、
それに弘前以南の一部列車のみしかワンマン運転を行いません。
しかしながら、弘前~津軽新城間でのワンマン運転は史上初となります。
現に津軽新城~青森間の新幹線アクセス列車はワンマン運転されているので、
当該区間のワンマン運転はこれまでになり試みですね。
これだけワンマン運転が増えるということは、
同時に乗務員の確保が相当困難な状況になっていることが容易に想像ができます。
快速しもきた青森側乗り入れ廃止となった大湊線
続いて大湊線ですが、
こちらにも大きな変化がありました。
まず、一部の快速しもきたの青い森鉄道への乗り入れ廃止です。
具体的な改正内容は以下の通りとなります↓
【下り】
現行:八戸12:10→野辺地12:57→大湊13:59
改正:野辺地13:00→大湊14:02(完全普通列車化)
現行:青森15:56→野辺地17:02→大湊18:04
改正:野辺地17:02→大湊18:04(完全普通列車化)
【上り】
現行:大湊11:48→野辺地12:39→青森13:46
改正:大湊11:48→野辺地12:39(完全普通列車化)
現行:大湊14:07→野辺地15:08→八戸15:54
改正:大湊14:10→野辺地15:11(完全普通列車化)
地味に完全普通列車化されたものは1両に減車されていますが・・・
つまり快速しもきたの下り2本と上り1本が消滅し、
八戸、青森乗り入れも同時に下り2本と上り1本減少したことになります。
ということは、現状青森側の快速しもきたは1往復であるため、
何と快速しもきたが青森まで来なくなります。
そして、青い森鉄道への乗り入れが廃止ということなので、
青い森鉄道のほうで救済策があるのでしょうか・・・?
コロナ禍で見事増発となった青い森鉄道・・・?
最後に青い森鉄道です。
まずは、何と青森~野辺地間の列車が1往復設定されることになりました。
青森~野辺地間の列車は数年前までに数本あり、
前回のダイヤ改正で消滅したんですが、
ここへ来て再び復活したことになりますね。
具体的には、1552Mの浅虫温泉止を野辺地行に変更するほか、
新たに野辺地発2551Mを設定することになっています。
但し注意したいのが、
※の通り1553Mの運転を取りやめるとのことです。
恐らくは、現行の1552Mが浅虫温泉で7分後に1553Mとして折り返すのに対し、
野辺地行として設定すると浅虫温泉での折り返しに間に合わなくなるため、
廃止になるという意味になるのでしょうが、
何せ通学時間帯なので、
この部分は時間調整のための廃止なのか(代替措置として別の列車を設定する)、
それとも完全なる廃止なのかが現状不透明となっています。
このご時世で青い森鉄道は大幅減収となったにもかかわらず、
何と「増発」の文字があるではありませんか!
夕方の下校時間に合わせ、
見事に青森~浅虫温泉間で1往復増発となりました。
通学利用は青い森鉄道にとっても1位2位を争うほど重要なものなので、
この部分はしっかり攻めの姿勢を見せている模様です。
また先日開かれた青い森鉄道によると、
第5次中期経営計画(21~25年度)において、
青森市内での通院・買い物需要掘り起こしを掲げているため、
もしかすると今後も増発する可能性があります。
全国的に減便となっている中で、
青い森鉄道では割と攻めた体制でいるようですね。
次は、停車駅の見直しについて。
これまで560Mは西平内と狩場沢が通過駅になっていましたが(通過駅があるのに各駅停車と名乗る謎の列車)、
改正後は西平内と千曳が通過駅となり、
狩場沢に新規停車します。
千曳に関しては多くの方がご存じの通り、
青い森鉄道一の秘境駅であるため、
通過になるのも決しておかしくはない状況です。
こちらは下校時間に合わせた時刻調整ですね。
青森県では県立高校の再編(統合・廃止)が議論されている影響もあり、
今後は鉄道を利用する学生が増えるものと思われます。
そして先ほど解説した快速しもきたの件についてですが、
やはり代替措置が取られました。
まず下りのほうですが、
現行の八戸発3229D快速しもきたに合わせ、
八戸発577M普通列車を設定(時刻調整)します。
これについてはなぜ野辺地止ではないかというと、
現行の八戸発3229D快速しもきたから、
大湊発(野辺地経由)3529D(野辺地より車番変更)に、
野辺地で僅か3分後に乗り換えられる列車であるため、
青い森鉄道の普通列車ではこれらを統一しているものと思われます。
ただ、時間調整によって改正後の579Mのダイヤがどうなるか不透明ですね。
581Mは改正後八戸発14:29になり、
このままだと前の579M八戸発14:21と発車間隔がかなり短くなるためです。
要するに、現行八戸発14時台2本の列車はどう確保するのかが気になります。
一方、上りについては現行の快速しもきたのダイヤと似せ、
またもや野辺地発着の列車が登場しているではありませんかw
ただよく見てみると、
改正後のダイヤと現行の快速しもきたのダイヤが完全に一致しているため、
代替措置と言っても快速しもきたの代わりの列車を用意するのではなく、
ただ単に時間調整を行うだけというニュアンスとも捉えられます。
つまりこの時間帯での野辺地発着は存在しないのでしょうか?
文言でも「代替となる当社列車を運転”しております”」
と現在進行形で書いてあるため、
この部分が何とも腑に落ちないですね。
これは2月に発売される時刻表を見ない限り判断しかねません。
2021年3月ダイヤ改正の総括
昨今の新型コロナウイルスによる甚大な経営へのダメージを受け、
全国各地で減便が相次いでいる中、
青森地区ではそこまで大幅な減便になったという訳ではありませんでした。
新型車両置き換えによる減車、
増発による減車は確認されましたが、
今回は思っていたほどダメージが大きくない模様です。
東北新幹線も1往復減便に留まりましたからね。
とは言え今回は青森地区では多くの線区でダイヤ改正が行われるため、
かなりのボリュームになったと思います。
大湊線のテコ入れなんて何年ぶりでしょうか?w
では、最終決定となる時刻表が発売される2月まで待つとしましょう。
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