最近急に寒くなってきた青森県ですが・・・
遂に酸ヶ湯で雪が降ってきましたw
さて、10月5日の東奥日報で、
これまた興味深い記事を発見したのでご紹介しましょう。
青森銀行のグループ会社は、
青森県40市町村ごとの「観光で稼ぐ割合」たるものを公表しました。
計算を担当した者によると、
以下の項目を鑑みて算出しています↓
- 青森県がまとめた2016年度の市町村民経済計算をもとに算出
- 各市町村ごとの飲食・宿泊施設における総生産を市町村内総生産で除算
- 青森県の平均を1.00とし、各市町村ごとに数値を算出
- 算出された数値を「観光特化係数」とする
そして、上記の項目を踏まえた結果が以下の表となりました↓
市町村 | 観光特化係数 |
風間浦村(かざまうらむら) | 5.27 |
深浦町 | 4.54 |
大鰐町 | 4.15 |
大間町 | 2.12 |
鰺ヶ沢町 | 2.10 |
五所川原市 | 1.47 |
外ヶ浜町 | 1.46 |
むつ市 | 1.37 |
弘前市 | 1.36 |
佐井村 | 1.32 |
十和田市 | 1.29 |
野辺地町 | 1.22 |
黒石市 | 1.12 |
新郷村 | 1.06 |
青森市 | 1.04 |
八戸市 | 0.99 |
三沢市 | 0.92 |
階上町(はしかみちょう) | 0.88 |
西目屋村 | 0.87 |
おいらせ町(ちょう) | 0.84 |
東北町 | 0.82 |
平川市 | 0.77 |
今別町 | 0.75 |
東通村(ひがしどおりむら) | 0.73 |
鶴田町 | 0.69 |
三戸町 | 0.62 |
つがる市 | 0.59 |
藤崎町 | 0.58 |
板柳町 | 0.56 |
七戸町 | 0.54 |
田子町(たっこまち) | 0.52 |
中泊町 | 0.50 |
平内町 | 0.43 |
五戸町 | 0.36 |
南部町 | 0.35 |
横浜町 | 0.33 |
田舎館村 | 0.33 |
六戸町 | 0.31 |
蓬田村 | 0.14 |
六ケ所村 | 0.11 |
青森県平均 | 1.00 |
いかがでしょう。
このような結果になりました。
では、考察を早速行ってみましょう。
上位5市町村については下北半島及び西海岸に集中しているのが分かります。
西海岸と言えばあの人気ローカル線として名高い五能線沿線ですね。
曜日関係なく大量の観光客でいつもごった返しているので、
その分の飲食・宿泊施設への収入は大きいものだと予想できます。
大間町は本州最北端の町であり、
言わずと知れた日本有数の高級マグロがとれる町でもあります。
また、よくバイクツーリングとかで本州最北端を目指して大間町に来る人も多いので、
その分の飲食・宿泊施設への収入が入っているのでしょう。
意外なのは風間浦村が1位を取ったこと。
下風呂温泉郷は有名ですが、
個人的には1位になるとは思っていませんでした()
鉄道関係で言えば大間鉄道の遺構が残っているので調査に参りたいのはありますけどね。
次いで、立佞武多がある五所川原市が5位、
有名な景勝地・龍飛崎のある外ヶ浜町が6位、
下北半島の中心地であるむつ市が7位、
そして全国的にも観光都市として有名な弘前市が8位となっています。
これらの市町村にはいずれも飲食・宿泊施設及び有名な観光名所が多いので、
上位に入るのも納得です。
一方、県庁所在地の青森市は15位の1.04。
ねぶた祭りの経済効果が毎年300億円程度あると言われていますが、
やはり県都だけあって他の産業も多いのでそこまで高い順位ではありませんでした。
では、下位のほうも見ていきましょう。
36位に横浜町、37位に田舎館村、38位に六戸町、39位に蓬田村、
そして最下位である40位には、
例の六ケ所村がランクインしてしまいました。
田舎館村は田んぼアート発祥の地として知られていますが、
飲食店や宿泊施設が少ないため低くなっていると担当者は言及しています。
確かに弘前市に近いということもあって、
通勤通学の村民が多いほか、
もともと面積自体が小さいのでその影響もあるかもしれませんね。
逆に飲食店や宿泊施設が多い市町村が上位にランクインしているので、
面積の狭さというものも不利になるものとみられます。
特に田舎館村、六戸町、蓬田村に関しては、
県内でも面積が小さい自治体なので、
そのような結果が出たのでしょう。
で、六ケ所村については多くの方がご存じの通り、
核燃料サイクル施設(つまり原発マネー)で村に多くの収入が入っている一方、
景勝地といった観光名所はあまり存在しないため、
下の順位になるのも理解できます。
六ケ所村に観光で行くという人もあまりいませんしね。
逆に原発関連の職員が多いので人口はそこまで減っていません。
しかしながら、昨今のコロナにより観光が悲惨な状況に落ち込んでいるため、
必ずしも「観光で稼いでいるから」と言って、
その市町村が優秀というワケではありません。
むしろ、今回のような観光特化係数が高い市町村については、
コロナによる観光客激減によって多大な影響をもたらしているものと思われます。
なので、観光だけに注力するというのもある意味危険でしょう。
勿論観光もいいですが、
他の産業の発展といかにしてバランスを保てるかが、
今回のコロナによって思い知らされたでしょう。
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